わたしはジャガイモ畑の葉が枯れてきたのでジャガイモを掘りにジャガイモ畑に軽トラックに段ボール数箱とスキを軽トラックに乗せて向かった。家からさほど離れていない畑なので日曜日ということもあり道路にはあまり車が走っていない、平日ならトラックや商用車が多いのだが日曜日の為か営業車や会社関係の車はほとんど見る事は無いまるで自分の為の道路のようで気持ちがいいものだ。水道管を横に見ながらせまい河の橋をわたり数件並んだ民家の間を縫うように走る車道を曲がれば道は急こう配の坂、坂っていっても距離が短いためにすぐ農地となる。道幅は突如として狭くなり軽自動車がなんとか通行できる幅だろうか、はじめてなら緊張する車幅かもしれないが交通量が極端に少ない交通量なので他に通る車はなく緊張することもない。車を左端にとめて駐車すると道幅は自転車くらいは通行できる、農道なので散歩するひとはいないし買い物する自転車もなく同じ自転車でも畑に向かう自転車が通るだけしかも近くの畑なので顔見知りばかりである。
畑付近に軽トラックを停めてから中身が入っていない段ボール箱を数個畑に持って行くのがいつもの日課。3個ほど並べて置きジャガイモの大きさ別に投入し箱10キロになるまで投入を繰り返す、およそ10キロまでジャガイモを入れれば蓋をして一箱(ひとはこ)の完成となる。一株とればジャガイモは小さいのから大きいのまで多種多様、根に芋を形成するから株をまとめて取れば箱入れはスムーズになる。何株か先に掘って株から芋を取り外し分けて置いておけばよい。そうやって20株掘った頃、わたしは視線を感じた、視線は固定位置に留まりその位置からこちらを凝視sている。
「なんだ芳雄さんじゃないですか、しばらくブリです」
わたしが言葉を投げつけると会釈をして足早に立ち去った。
「相変わらず忙しい人だ、多忙なら素通りすればいいのに律儀な人だ」
と思ったがそれが芳雄さんらしいところだ。
”コ、、ホー”
軽トラックにジャガイモ箱を積み込んで自宅へと農道を走っていると農道の真ん中で何かが突っ立っているのが見える。
よく見ると先程あった芳雄さんだった、芳雄さんは今あまり見なくなった野生のキジなのだ。
コロナで入院して戻ったのは二日前、わたしを心配して会いに来てくれたとわたしは想った。
”戻ったばかりであんまり無理して働くなよ”
芳雄さんがわたしにそう言っているような気がした。
おわり
この物語はフィクションであり実在の
人物団体には一切関係ありません