わたしは生前、人を裏切り人との約束を平気で破り嘘をついた。
友人を呼んでおいて自分の都合で追い返したりした、人の気持
ちも考えることができなかった。
そんなわたしは信号無視の大型ダンプに轢かれ絶命したようだ。
トラックが向かって来るところまでは記憶があるが轢かれる時点
の記憶は残っていない。気がつけばどこかののどかな温泉街で
ゆかたを着て歩いていた。若い女性達が黄色い声をあげてすれ
違う、そんなにいい温泉なのかと期待が膨らむ。
浴衣を脱衣所で脱ぎ全裸で階段を降りていく。浴槽は地下にある
ようで長い階段を降りて行く必要があった。階段の所々に茶色の
シミがついている、よくみるとシミではなく汚物でわたしは下痢気味
の人が風呂に入ったのだろうと感じた。
「なんじゃ、こりゃ・・・」
風呂場のタイルには下痢のような排泄物でタイルが茶色と化して
いた。わたしはそこを除けながら浴槽に向かって歩いていくと浴槽
のふちまでも柔らかい糞が積もっていて手をかけることが出来ない
それどころかお湯の蛇口までも柔らかな糞がびっしりと付着してシ
ャワーで糞を洗い流すことが出来ないのだ。タオルを蛇口にかけて
蛇口を捻ると赤さび色した湯が出てきた。流し続ければ次第に綺麗
な湯が出るだろうと思っているとわたしの予想に反してお湯は止まり
ゲル状の半凝固体が大量に噴出し止まるを繰り返す、まるで下痢を
する肛門のようだ。
とてもじゃないが温泉を楽しむ気分になれず入浴は諦めた。
どういう訳だか知らないがわたしは便意を催しトイレを探してみる。
見つけたトイレは近代的な浴槽とは異なり昭和の時代によくあった
和風便器のトイレだった。汚いトイレなどという甘いものではない
どの便器も糞が積み盛り上がりひどい悪臭を発している。糞のつく
水洗レバーを倒すと水は流れるようで水流の音はするが糞は流れ
る事はなく流れるどころか下からの圧力で膨張してくるのだ。こんな
トイレでするより浴室ですれば良いと考えがちであるが理性が働き
馬糞が捨てられたような便器でわたしは糞をだした。理解して貰える
だろうか?誰の汚物かは知らない大量の糞と自分の糞が繋がった
時に感じる一体感ときたら伝え難い不快感なのである。
温泉場を後にして立ち並ぶ旅館の通路を歩きすれ違う女性を見て
気づいたことがある。先程ボディコンの女性だと思って見たがそれは
わたしの勘違いだった。
わたしは気が付いた、若い全裸の女性は皆身体を糞で覆っていた。
おわり
この物語はフィクションであり実在の
人物団体には一切関係ありません