日本には古来より風土病とも呼べる特有の病気が古くは平安
の時代よりと古文書には書かれている。うら若き女人、伸びゆ
く鼻の後(のち)頬を血に染め鬼となると伝承され時代は流れた
しかし文明が進み医学も進歩を遂げ忌まわしい病(やまい)は
時の流れに消え去ったと思われた。
舗装された歩道を背筋を伸ばし無駄に膨張した胸とひよこの如
き尻を揺らし闊歩していくセーラー服姿の少女、清流に漂うカル
ガモを連想させる少女の歩く姿。少女の名前は由貴、遠近法を
駆使して描く油彩画は素晴らしい。ただ女性らしい発色ではなく
鮮やかさに欠ける風景画を得意としている。御菓子作りが大好
きな在り来たりの女子高生、ただ長い髪を纏めてるのはゴムや
バレッタではなく編み込んだ紐で縛りあげているのが一風変わ
ったところである。
由貴にはコンプレックスがある。容姿は人並み特出してもいない
し人一倍劣っているわけでもない、膨らみ過ぎた胸も邪魔と思う
時もあるがあまり気にしてはいない。問題なのが長い髪の毛で
ある時から細くしなやかだった髪が太く硬い髪質へと変貌した。
ハサミで切ることが困難であり金切りバサミを必要とし美容院に
は滅多に行かない、その為紐で縛るしか手段はないのだ。
以上の理由からクラスでは同級生と関わるのを避け孤独を愛し
一人で本を読む姿が良家の麗しいお嬢様だと自己陶酔するが
あくまで自分勝手な思い込みだった。
考えて欲しい瞳を潤ませたピンク色の子豚がひとりで座っている
お嬢様学校と呼ばれる女子高、可愛いものが大好きな女子の群
れにそのような生き物がひとりでいたら放っておけるだろうか。
由貴は親しみやすい顔の作りと体形でクラスメイトに癒しを与え
る唯一無二の存在、本人の考えとは裏腹に目立つ存在だった。
話しかける事はなくても向こうから話しかけてくる、一人でいたい
が無理な話であった。
由貴は一人で出来る事、絵画だったり楽器演奏だったり料理だ
ったりと熱中した。思うようにうまく美味しく作れた時には嬉しい
しかし孤独は寂しい、姉がひとりいるが24時間いつも一緒に居
る事は出来ない。誰かに相談したいと思った時に見つけたのが
インターネット接続で交流できるブログである。ブログ友も数人
出来た、だがある事情が自身の紹介を妨げなければならなかっ
た。ただいつかはきちんと話したい誠意をみせなければならない
心からそう考えていた。
この物語はフィクションであり実在の
人物・・・?団体には一切関係ありません