短編小説  昨日の続き | 妄想小説日記 わしの作文

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わたしの妄想日記内にある”カゲロウの恋”の紹介するために作った
ブログです

玄関先で泣き崩れしまった幽霊。
放っておくこともできずとりあえず話だけでも聞こうと思った男。

「しょうがねぇから一応話だけでも聞いてあげるから中入って」

女は幽霊は泣くのをやめ立ち上がると”こく”と頷き家の中へ

二人はソファーに腰掛けると
「事情を話してみて」

「わたし、ある男性と知り合ってつきあっていたんです。でも騙され彼の為に借金までしてお金を調達してあげたんですがもうお金が調達できないと知ると仲間を呼んでわたしは殺されてしまいました」
「山奥の森の中へ埋められて今も見つかってません」

「くやしい~~~。男が憎い」
「あいつら、許せない」

幽霊女がいうには自分を殺した男達を殺さないと成仏することが出来ないという。
だがいまだ遺体が見つかってない以上、地縛霊となっている自分には
男達を探し出して呪い殺すことは不可能であった。

六角橋も”許せない男達”とは思ったし幽霊となっている女性を憐れだとも思ったが報酬がもらえない上危ない橋を渡る訳にはいかなかった。
話を断って家に居座られ呪われると面倒だしとも考える男。

普通の人間ならたぶん呪い殺されるところだろうが六角橋という男は
幽霊を払うどころか消滅させる能力を持っていた。
過去に何人も幽霊を消し去ってきたし払う事もやった。
だが・・・・・
ここで消し去る事もできたがあえてそれはしない。

ここで少し思案する。
報酬がない以上どうしたらいいのか?追い返す事もできない。
では?
「話はわかったよ!そこでひとつ提案があるんだけど」
「オレの助手となって働く気はないかな?そうすれば報酬はいらない」
「どうだろうか?」

「それってやっぱりわたしの体が目当て・・・・・・」
今までろくでもない男しかしらなかった女幽霊であったからそう思うのは当然。
だが良く考えてみたら今は肉体がなかったことを思い出した。
気づくのが遅い!天然ボケの幽霊である。

「もし嫌だと思ったら断ってくれてもいいんだよ。」
そういったもののこの仕事、是非引き受けたいと思っていた。
それにアシスタントがいない現況はどうしてもうまく回らない事もある。
この機会にアシスタントを。

沈黙の後、女は口を開く。
「わかりましたお引き受けさせて頂きます。依頼も引き受けて貰えるのですよね」

「よっし、話は決まった!依頼のほうは任せなさい」
「忙しくなるぞ~~君の服も買わないといかんし机と椅子もいるな」

「わたしがんばります」と笑いながらいう幽霊。

ここで仕事そっちのけで新しいアシスタントの為に駈けずり回ってると思われるだろうが六角橋はそんな男ではない!
仕事は最優先!それがこの男の信念である。

その数日後、新聞の社会欄に小さな記事が出た。
大型ダンプとワンボックスが正面衝突しワンボックスに乗っていた全員死亡、ダンプの運転手は重症と。
乗っていたのはアシスタントを殺した男の仲間である。

主犯だった男はまだ生きている。
六角橋はどうやって男を犯行現場まで連れていくのか?どうやってアシスタントの復讐を成し遂げるのか?

六角橋の考えはこうだ。
主犯の男には現場が掘り返され遺体が見つかる夢を見させる
夢で男が逮捕されるのだ。
そこで男は埋めた場所を掘り遺体を別の場所にもって行くだろうと

二日後の雪降る寒い早朝
山に向かう男がいた。あの男である。
男はバンを降りるとスコップと袋を持ち現場へ歩き出した。
山道を30分歩きそこから獣道に10分歩くとあの場所についた。
周りは雪で白く覆われていたが目印としてた大木があり容易に見つけることができその場所につくと袋を置いて早速掘り起こそうとする。
スコップで雪を掘りやっと地面が露になる。

そのときだった、男は驚いてスコップを放り出した。
地面から”すーーっと”真っ白な女の手が伸びてきたのである。
地面から手はどんどん上に上がってきて女性の頭が見えはじめ
顔が上がってくると目は血走っていて上目使い。
一気に地面から女性は出てきた。

「待っていたよぉ。」

そういうと男に腕を絡め再び地面の中に入っていく。
「うわぁーーー助けてくれ~~」
「わたしは地面の中で  さむ・かったん・だよぉお」

男はアシスタントと共に山深い地面の下に消えていった。
六角橋は山中に車が放置してあり運転手は山で遭難したと通報した
これでやっとアシスタントの遺体は掘り起こされる事だろう。

そして数日後、山中で白骨化した遺体を発見とのニュースが報じられた。
「やだぁ~はじめてテレビにでちゃったわぁ。きゃぁあ~~嬉しい」

「おいおいみゆきちゃん、テレビに出演って遺体だしそれも白骨じゃないかよ」

「骨まで見て!!て感じ?」

アシスタントとなった幽霊は今六角橋と暮らしニュースをテレビで見ていた。なんとも能天気な幽霊女である。
こんなに能天気で天然な女だったとは知らなかった六角橋。
後悔したのはいうまでもない!