主人は出張で外泊中である。
私は20時の珈琲店の閉店と共に、書物と残りの珈琲を持ち帰る形で帰宅した。
何となく寂しい気持ちになったので、片手に珍しく白ワインを土産に。
テレビを付けながら、ソファでワインを嗜む事にした。
テレビは何となく、音寂しいからつけていて。
最近チビチビと読んでいる主人の書斎から引っ張り出した恋愛小説を読みながらのワイン。
書物withワインは私の最高のストレス発散なのだ。
元職場の先輩からの着信。
年末からタイミングが合わず、なかなか話す事が出来なかった相手である。
1つ上の男性美容師だ。
1年上だが、カリキュラムの進行が同じだった為、会社からは同期の様な扱いをされていたので、何となく仲間意識が強かった。
元職場はお局様、中堅(私達2人)、若手アシスタントに3分されていたので、尚の事仲間意識が強まったのだ。
募る話に盛り上がる。
昨年一杯で先輩も元職場を退職した。
引き継いだお客様の話、厳しかった先輩の話。
先輩と私は夫婦にならなかったのが奇跡なくらい仲が良かった。
しかし、いつもふたりはタイミングが悪く、片方が寂しい時期に限って片方に恋人がいた。
その話はお酒の席でお互いに了解済みである。
そんな仲、私の方が1年程先に結婚が決まった。
サロンの空気を知る常連のお客様は、何故相手が先輩じゃないのか残念がっていた。
でもお互いに今は別の相手と既婚である。
主人は大切だし、今はそれなりの幸せを得ているのだ。
...1杯か2杯しか飲めないだろうと自負していた白ワインが空になりそうだ。
先輩と私は家族ぐるみで仲良くしようという約束をして、私が先に退職をした。
しかし、社会人(しかも経営者)ともなると、なかなか予定が合わない。
しかも志が強いというのか、我儘だ。
私は先輩の奥様とも仲良しなので、私だけが先輩夫婦の家にお邪魔する話が持ち上がる。
来週からは新たなパートが入るかもしれないから、フリーの内に。
先輩は葉山に住んでいる。
久しぶりに懐かしい話をして何だかホッとしてしまった。
ワインも進んでしまった。
社長夫人になる事は私にはとっても厳しい。
主人もこれから社長にならなければならない厳しい過渡期である。
たまには
というか、
ハケ口を作っておかないとやってられないのかもしれない。
心を開放してくれる空間を、ひとりの大人として旨く作る必要がありそうだ。
mack.§