最初、ゆらゆらと弱々しげに、小さく燃え始めた緋色の炎の中に、選ばれた一人の無知で若い救世主によって、儀式のための聖油が注がれると、炎はみるみるうちに火勢を増して、猛烈な速さで燃え広がってゆく。少年たちの中で抑圧され、静かに蓄積されてきた、得体の知れぬいらだちも、それに呼応するかのように、強烈な勢いで噴出し始める。
少年たちは、「エリア=豪壱=」内を所構わず次々と破壊を始め、ありとあらゆるものに火を放ち、誰彼となく殴りかかってゆく。幻惑する強力な光線、ドラムスが刻むリズムは完全に狂っている。そして、それは襲い来る大洪水かなにかのように、ここにいる全ての少年・少女たちを一瞬のうちに飲み込んでいってしまう。
あちらこちらで立ち上り始める黒煙、瞳の中にとろけ込む緋色の炎、不意に冷たい光を放つナイフ、光と狂ったリズムによってバランスを失った少年・少女たち。それらは、再び、光と轟音によって支配されてゆき、あらゆるものは、眩い光の点滅により、嘘みたいに浮かび上がらせ、晒される。
少女たちの悲鳴。少年たちの怒号。黄色い男共の甲高い笑い声は増幅され、それらが反響し合う。あらゆる言葉が叫ばれ、あらゆる名前が呼ばれ、あらゆる呻きは洩れ始める。狂ったリズムに先導された黄色い男共の演奏は続けられ、金属の摩滅でどす黒く汚れた機械油のような血しぶきが漂う空間に、謎のような言葉は叫ばれ続けるのだった。
To be continued.
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