見えるものすべて、ステージ上の黄色い男共も、踊り狂う大勢の少年・少女たちも、警備にあたる頑強な男たちも、すべての姿は切断され、分解され、どこかとんでもない場所で接続され、組み合わされ浮かび上がってくる。どこからか、これまでとは異なる歓声が沸き上がり、僕はその方向と思われる場所に視線を向ける。
予めこうなることを予期していたように、僕は、小さく燃え上がり始めた緋色の炎と点滅する光のなかに浮かぶ、一人の少年の攣った笑い顔をたやすく見つけることが出来た。その少年は、シートを滅茶苦茶に裂き、火を放ったのだった。
少年は、美しく燃え上がる炎を溶け始めたガラス玉のように焦点が定まらずトロンとした瞳で眺め、攣った笑いを見せている。他の少年・少女たちは、彼との関わりをためらうように、微妙な感じで彼からの距離を保ち、ぐるりと遠巻きにしている。彼らは、一様にどこかしら、ニヤけた照れ臭げな笑いをうっすらと浮かべ、不揃いな歓声を浴びせかけ続けている。
彼らは臆病なまでに慎重に、決して自らは手を出すことなく待っている。自分が、どうしようもなく、巻き込まれていってしまう、その瞬間をじっと待っているのだ。黄色い男共は、相変わらず、こまねずみのように、光の点滅のなかをちょこちょこと動き回り、時代がかった記録映画のように、可笑しな動きをさらけ出している。
光の点滅により、切れ切れとなって浮かび上がる少年・少女たち。盛んに指笛を吹き続ける少年。眠たげな眼差しで揺らめく炎をじっと見つめ続ける少女。光の点滅のなかで、様々な少年・少女たちの姿が僕のクリアー・ブライト・マット・スクリーンをいっぱいに埋め尽くしては、一瞬にして消えてゆく。
To be continued.
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