このころまでには、僕は眩いストロボ光を背にし、大勢の少年・少女たちの方に向きを変えていた。ストロボ光の点滅と交錯によって、少年・少女たちの顔が次々に切れ切れとなって浮かび上がっては消えてゆく。光の氾濫なかに浮かび上がる少年・少女たちのだれもが、小脳に障害を持ち意図振顫を起こす患者みたいに、一様に手足を強張らせ、体中に痙攀を生じ、そうなることによって激しく震え始める彼らの手を黄色い男共の方へと靡かせている。
まるで、彼らの運動中枢へ送られる乱れた信号を受信し続けるアンテナのように、彼らは震え始めた手を差し伸ばす。僕には、そんな彼らが押し黙り、――――実際には何かを叫んだり、あるいはしきりに口籠もり、呟いているのだけれども、黄色い男共が創り出す轟音に邪魔され、うまく届かない。
いいや、そうじゃない。僕の間近で踊る少年の呟きは、間違いなく、僕になにかしらの音となり届いてはいる。ただ、僕に、呟きの意味は伝わらない。少年の言っていることは、僕には分からない。そう、ここに集まった大勢の少年・少女たちが使っているのは、決して他に語りかけ、伝達させるといった種類の言語ではなく、この集団のなかですら、彼らは常に一人きり、閉じられ、なにも語らぬ個人となっているのだ。彼らは、――――ひとつの場所に閉じこめられ、飼い慣らされた、おとなしい異生物のようにすら見える。彼らはなにをもとめているのだろうか。彼らはなにが本当は欲しいのだろうか。
To be continued.
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