いま、透明なガラスの部屋が接合した、巨大なガラスと鏡でできたキューブの集合体が無数の電飾光線を孕んで浮かび上がる。
もっと、もっと加速度を増して、遠ざかってゆく、僕の、と思われる視点。
もはや、少年の姿は幻惑の光の渦へと巻き込まれ、僕には見えなくなっている。
いま、僕の目に映るのは、数限りなく、光り輝く同型のガラスと鏡でできた部屋が接合された巨大なキューブの集合体。
それが、僕の、と思われる視野の端から端までをいっぱいに覆い尽くす。
なおもスピードをあげ、そこから遠ざかってゆく僕の、と思われる視点。
数限りなく並んだ光り輝くガラスのキューブも段々と小さくなってゆく。
そして、僕の、と思われる視野の中には、右の端からゆっくりと暗い空間が見え始める。
やがて、僕の視野を被う暗い空間の中にガラスのキューブの集合体を覆う巨大なクリスタル製ドームが浮かび上がってくる。
すべての光りを吸収しながら、すべての音を反射しながら、クリスタル製ドームは滑らかに光り輝く。
ドームの頂点になにかが見え始める。
なんだろう。なにが見えてくるのだろうか。
ゆっくりと舐めるようにして、ドームの表面に沿って移動始める、僕の、と思われる視点。
やがて、僕に見え始めるのは、黒色とオレンジ色で構成されたイルミネーション。
クリスタル製ドームの頂点に描かれたオレンジ色のちいさな円、そして、それを囲むように配置された60度角の三つの扇型、それらのまわりを黒色で塗り潰された円形の大きなイルミネーション。
小さなころから見慣れた鮮やかに目に飛び込むあのマーク。
To be continued.
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