多感な時期に、初めての彼女を喘息発作で亡くした明。
しかし、10年後に復活するとは思っていなかった。
私は、明から話を聞いた時に、公美なら有り得ると思っていました。
源氏物語を読んでいたから、生き霊、死霊や怨念について知っていました。
明にしても、心に相当ダメージを負っていたから、高校時代は、特定の彼女を作らないでいました。
しかし、明を狙っていた女性はいました。
常に公美をライバル視していた美和子です。
明は、キンキキッズの光一に似たハンサムです。
彼女になりたい女性は結構いました。
美和子は、彼女にはならないで、丁度良い関係を維持していました。
仲の良いガールフレンドと言うポジションにいました。
女性の怖いのは、長期的ビジョンで男を狙う事です。
公美は、石原さとみに似ていました。
私は、初めて、石原さとみを見た時に、公美かと思うくらい似ていました。
美和子は、佐々木希に似ていました。
言い寄る男は沢山いましたけど、男のあしらい方は上手かった。
父親が反社会的な人間と言う事も有りました。
前科は無いけど、従業員は前科持ちがいました。
美和子は、22歳の時に勝負しました。
妊娠と言う規制事実を作って結婚しました。
明も美和子の父親の圧力に負けて結婚しました。
幸せは長く続かなかった。
3歳になった娘が公美のしゃべり方に似て来ました。
夜中にベッドから起き上がり、父親に向かって、明、またバレーボールやりましょう。
そして、明と公美しか知らない話をしました。
娘は、圭恵と言う名前です。
母親には全くなつきませんでした。
そして、悲劇が訪れました。
公美が死んだ日から10年の命日。
圭恵は、母親である美和子に言いました。
美和子、あんた、私の食事にアレルギーのあるタケノコのエキスを入れたでしょう。
私は、それが原因で喘息発作を起こして死んだのよ。
美和子しか知らない真実でした。
圭恵、あんた何で知っているのよ?
圭恵は、美和子の顔にシンナースプレーを吹き掛けました。
美和子、あんた、シンナーアレルギーなんだよね?
それは、公美と美和子しか知らない真実でした。
明は、監視カメラを圭恵の部屋に着けて有りました。
寝相の悪い圭恵を監視する為でしたけど、犯行の一部始終を録画していました。
美和子、10年前の仇は取らせてもらったわよ。
明は、圭恵が公美の産まれ変わりだと確信しました。
明は、高校時代のトラウマが甦りました。
またワガママ女に振り回されるのは地獄だ。
明は、実は公美と別れたかった。
しかし、巧みなキスで繋ぎ止められました。
明は決心しました。
圭恵も喘息の持病があったから、美和子同様に顔にシンナースプレーを掛けて殺しました。
そして、家に火を着けて逃亡しました。
それ以降、明を見た人はいません。
火事で燃えた家の中から美和子の遺体しか発見されませんでした。
圭恵の死体は、公美の墓の前で発見されました。
美和子の家から、公美の墓は100キロ離れています。
3歳児がどうやって移動したのだろう?
この謎は、永久に解けないでしょう。