石井裕之氏著作の『カリスマ・人を動かす12の方法』の中で、12の要件を紹介します。リーダーに必要な資質をサトルティという観点から説明していてためになります。
(以下、引用)
・ コールドリーティングとは、ニセ占い師やエセ霊能者、詐欺師などが使う騙しの話術だ。「Cold」には冷 いという意味もあるが、ここでは「何の準備もなく」「丸腰で」という意味に使われている。
「Reading」とは、「占うこと」「心を読むこと」という意味だ。したがって、「Cold Reading」とは、「何の下調べもなく、相手の心をその場で読むこと、占うこと」という意味になる。それを純粋な霊感とか占術ではなく、心理トリックや話術で実現するのがコールドリーティングだ。
・ 「人を仕事に合わせる」のがマネージャーで、リーダーは、自律的なチームを作る役割を担っている。 つまり、チームメンバーの特性を活かし、その場その場の状況に合わせて、「やるべきこと」を自分で考えることのできるメンバーを作ること。それがチームリーダーの仕事だ。
・ 自分の専門分野だけを磨いていれば優秀と評価されていた立場から、チームを導くことが求められるリーダーとしての立場へと転身するためには、今までと違う能力が不可欠になる。それは、リーダーとしての「求心力」だ。
チームマネジメントにおいて最も大切なのは、リーダーが「どういうことをするか(DO)」ではなく、リーダーが「どういう人であるか(BE)」なのだ。「BE」によってメンバーを惹きつけるリーダーの「求心力」。それが、つまり、「カリスマ性」だ。
・ 人は誰でも不安を隠し持っている。だからこそ、不安の波動が出ている人から離れ、不安を感じさせない人に引きつけられていく。相手に不安を感じさせない、心の揺れない人。そういう人の元に、大木に寄りそうがごとく、みんなは引き寄せられてくる。これがカリスマ性の原理だ。
・ 自分のやっていることを信じ込んで、まったく疑わない姿。それを人はカリスマと呼ぶ。そんな姿に、人は強烈に惹かれるのだ。なぜなら、そういう人の側にいて、その自信の波動を感じることで、安心できるからだ。「大丈夫なんだ」と、自らの不安が癒されるからだ。
・ 何かになりたかったら、そのごとく振る舞うこと。行動こそが、最高の自己暗示だ。だから、最初は、「見せかけだけの自信」「カリスマリーダーのフリ」でいい。そのブラフが、ダイレクトに心に影響を与え、 やがて本物の自信がつくられていく。
このブラフは、あなたのためであると同時に、メンバーのためでもある。占い師に断言してほしい相談者と同じで、あなたのチームメンバーも、潜在意識では、リーダーとしてのあなたにはブラフであっても自信を示してほしいものだからだ。
・ 人間というのは、意識で認識している以上の情報を潜在意識で感じ取っている。そして、「意識ではっきりと捉えているものよりも、潜在意識にすっと入ってくるもののほうが、より大きな影響を心に与える」のだ。
ということは、相手の意識ではなく、潜在意識にさり気なく示唆を与えることで、相手の心に、強い影響を与えることができるということになる。このような、潜在意識へのさり気ない示唆のことを、「サトルティ」(s ubtlety)と呼んでいる。
・ カリスマのためのサトルティ1「相手の話に頻繁にうなずかない。その分、うなずく時にはゆっくりと深く うなずいてみせること」:
ひとつ目の理由は、緊張と緩和の原理だ。人の心を動かすには、緊張と緩和を交互に使い分けるのがコツだ。 うなずく頻度が少なくなったところで、相手は意識的にはさほど違和感を覚えない。しかし、潜在意識的に は微妙に緊張感が高まってくる。
「あれ、この人は私の話を分かってくれているのかな?」「同意してくれているのかな?」という落ち着かない気持ちが積み上がってくる。本人も意識の上では気付いていないが、無意識に同意して欲しい気持ちが高まっ てくるのだ。
相手の肯定的な反応を得ようという気持ちがどんどん強くなってくる。だからこそ、深くうなずいてもらった時 にホッとするし、受け入れてもらえた安心感が何倍にもなって感じられるのだ。ここに主従の関係ができる。
受け入れてあげる側が「主」で、受け入れてもらおうと必死になっている側が「従」だ。だから、うなずきの少ない人の方が、相手をリードする「主」の立場を獲得することができるのだ。
二つ目の理由は、相手の話を聞きながら頻繁にうなずく心理の背後にあるものは、「分かった分かった。もうや めてくれ。もっとオレに話させてくれ」という心理だ。相手の話を深く理解し、感じようともせず、適当に流そ うとするシグナルこそ、頻繁なうなずきなのだ。
だから、たくさんうなずけばうなずくほど、潜在意識的には、「この人は他人の話を聞く余裕もない人なんだな」 という印象を相手に与えてしまうのだ。リーダーとしての「器の大きさ」が失われてしまうのだ。
合いの手のようにリズムだけでうなずいたりせず、相手の話にじっと耳を傾け、大切なところでだけ深くうなずく ことを心がけよう。それだけで、あなたにはカリスマの落ち着きと余裕が漂い始める。ただし、あくまでも相手の話を、温かく、そして真剣に聞くことが大前提だ。
・ カリスマのためのサトルティ2「できるだけ意識して相手の右手側のポジションを確保すること」:
右というのは「我」を象徴する。潜在意識的には、「右」というのは、「より優れたもの」を象徴している。だから、 私たちの潜在意識の感じ方の中では、主導権を握る人は右側にいるのが自然なのだ。人は無意識に自分の右側にいる 人に従いたくなる。
常に「相手の右を取る」ことで、リーダーのカリスマ性をブラフすることができる。
・ カリスマのためのサトルティ3「『でも/しかし』と言わずに、『だから/そして』と言うこと」:
「この仕事はとても納期には間に合いませんよ!」と部下が言ってきたとき、リーダーが「そうだな。確かに厳しいスケジュールだものな。でも、可能な範囲でいいから努力してみてくれよ」といった場合、リーダー本人としては、一応、 部下の訴えを受容したつもりになっているが、部下(の潜在意識)はそのようには感じない。
なぜなら「でも/しかし」はその前にくるフレーズを打ち消し、その後にくるフレーズを強調するという作用があるからだ。だから、先程のセリフを言われた部下としては、自分の意見を肯定されたどころか否定された気持ちになってしまうのだ。
そして、「可能な範囲で努力してみてくれ」という「命令」がより強調されてしまう。訴えを否定された印象だけが残るのだ。これに対し、先程のセリフをこう言い変えてみればいい。
「そうだな。確かに厳しいスケジュールだものな。『だから』、可能な範囲でいいから努力してみてくれよ」。こう言われれば、部下にとって、自分の訴えを受容してもらえたという気持ちは消えない。
これによって、「受け入れてあげる人は、受け入れられる人よりも、大きな存在なのだ」というサトルティが効き、 あなたのカリスマ性をさり気なくアピールすることができる。
・ カリスマのためのサトルティ4「自分が本当に信じているセリフ、あるいは信じ込めるセリフだけをしゃべること」:
このサトルティを心がけると、必然的に口数は減る。口数が減った分だけ、あなたが発する言葉の重みが増す。あなた自身が信じていることだから、チームメンバーに対しても説得力が生まれる。
・ カリスマのためのサトルティ5「余裕の雰囲気を醸し出すために、本物の笑顔でチームメンバーに接すること」:
目が笑うための筋肉(眼輪筋)は、意識的に動かそうとしてもなかなか難しい。だから、眼輪筋を「笑わせる」には、「愛する人」「大好きなもの」のことを心に描いて笑えばいいのだ。あるいは、面倒くさい部下と向き合いながら、その部下の 「後ろ」で、あなたの愛する人があなたに向かって微笑んでいると想像するのだ。
・ カリスマのためのサトルティ6「走らないこと」:
人間は、潜在意識的に自分よりもゆっくり動く人を、自分よりも偉いと感じてしまう。どうしてゆっくり動く人の方が偉く感じるかというと、ゆっくり動くということは、他のものに振り回されていないということだからだ。
だから、普段の生活の中で、決して「走らない」ということを心がけよう。つい走り出しそうになった時には、いっ たん立ち止まって、「待てよ。私は今、何に振り回されているのだろう?これは本当に振り回されるに値することだ ろうか?」と考えてみよう。
「走らない」ことを心がけるだけで、自信や落ち着き、安定感が心に育ってくるのが実感できるはずだ。
・ カリスマのためのサトルティ7「相手を包み込むように見ること」:
じっと見つめて目をそらさないと、相手は威圧される。相手を威圧しようとする潜在意識にあるものは、「気を張っていないと相手に負けるかもしれない」という不安だ。カリスマ性というのは、いっさいの不安を他人に感じさせな い盤石の自信の表れだ。
つまり、本当は自信がないのに、目で相手を圧倒することによってリーダーシップを握ろうとする人は、結果として はまったく逆のサトルティを漂わせていることになる。だから、相手の目を見るのではなく、相手の上半身全体を 見るようにする(ほんの少し焦点をぼかして、相手の上半身全体を同時に視野に収める)。
目線で相手を包むように意識する。このようにすることで、眼差しが柔らかくなると同時に、包み込まれているという印象を相手の潜在意識に与えることができる。ただし、あまり極端にやりすぎると、本当にぼやけた目線になってし まい、かえって気味悪い印象を与えかねない。
だから、相手としばらく目を合わせているときだけ「上半身全体」を見るように焦点を緩める。そして、ときおり目線を外して通常の見方に戻せばいい。ただし、下に目線を外すのではなく(自信のない印象を与えてしまうため)、相手の肩 越しに、向こうにある壁や窓などを見るように目線を外す。それによって、堂々とした印象のまま目線を外すことができる。
・ カリスマのためのサトルティ8「握手をするとき、左手を上に乗せて包み込むこと」:
握手をする時、相手の掌と密着する程度の力を入れながら、お互いに握り合った右手に、あなたの左手を「上から」乗せる。上から乗せることによって、あくまでもあなたのほうが主導権を持つ立場にいることをさり気なくアピールすることができる。
しかしながら、相手は強引さを感じることはない。包み込まれている心地よさを感じるからだ。
・ コールドリーダーが頻繁に使う指輪に関してのノウハウ:親指に指輪をする人は「不安」を押し隠している。赤ちゃんが親指をくわえている様子をイメージしてみれば、覚えやすいだろう。人差し指に指輪をする人は「恐怖」を感じている。 人を攻撃する時に人差し指で指すが、恐怖を感じているがゆえに攻撃するのだ。
中指に指輪をする人は「怒り」を抑えている。「ファック・ユー」と中指を立てるのを思い出そう。薬指は、「情緒不安定」 を象徴する。結婚指輪を薬指にするのも、「心を他の人に揺らさないでね」という象徴的なメッセージなのかもしれない。
小指は、「緊張・ストレス」を象徴する。緊張している時は、つい小指が立ってしまったりする。
・ カリスマのためのサトルティ9「不安は、仮に態度に出てしまったとしても、決して口には出さないこと」:
人間は誰だって緊張するし、不安もある。リーダーも人間だから不安もある。そんなことはみんな分かっている。 しかし、その当然あるはずの不安を、グッと堪えて表に出さない覚悟の中にこそ、カリスマの本質があるのだ。
そういう自己統御に、人は安心するし、引きつけられる。たとえば、リーダーが皆の前で緊張してたどたどしくしている。そしてつい「私も、緊張していて…」などという言葉を口にする。
このように、見れば分かることをいちいち言うメンタリティの土台にあるのは、「先に言ってしまって、楽になろう」と いう気持ちだ。まず自分を楽にしたいと思う気持ちだ。ビジネスでチームを引っ張っていくつもりであるなら、まったく これはマイナスになるのだ。
「この人は、まず自分が楽になることの方が大切なんだ・・」というサトルティを構成してしまうからだ。
・ カリスマのためのサトルティ10「リーダーのあなたは『分かりやすく』なければならない」:
一緒に仕事をしていても、反応が予測できない。まったく同じ完成度の仕事をしたつもりなのに、ある日は誉められ、別の日には叱られる。しかも、なぜ誉められるのか、なぜ叱られるのか、部下はさっぱり意味が分からない。
メンバーはいつもリーダーの顔色をうかがっていなくてはならない。そして「分かりにくい」ことが「不安」と「不信」 を生む。リーダーとしてのカリスマ性を漂わせるためには、あなたというリーダーが「(メンバーにとって)どういうリー ダーであるか」を、まず、あなた自身が明確に意識しなくてはならない。
あなたの性格づけがどのようなものであろうとも、それが「分かりやすい」限りにおいて、そして一貫している限りにおいて 、メンバーの潜在意識は安心し、あなたについていこうと感じるのだ。
・ カリスマのためのサトルティ11「ゆっくり食べること」:
人は、動かないものを求めている。動かないものに心を惹かれる。その動かない様を、人は、「落ち着き」と表現する。 落ち着いている人のそばにいると、安心できる。
・ カリスマのためのサトルティ12「トラブルのときほど、『今、この瞬間』に集中すること」:
(以下、引用)
・ コールドリーティングとは、ニセ占い師やエセ霊能者、詐欺師などが使う騙しの話術だ。「Cold」には冷 いという意味もあるが、ここでは「何の準備もなく」「丸腰で」という意味に使われている。
「Reading」とは、「占うこと」「心を読むこと」という意味だ。したがって、「Cold Reading」とは、「何の下調べもなく、相手の心をその場で読むこと、占うこと」という意味になる。それを純粋な霊感とか占術ではなく、心理トリックや話術で実現するのがコールドリーティングだ。
・ 「人を仕事に合わせる」のがマネージャーで、リーダーは、自律的なチームを作る役割を担っている。 つまり、チームメンバーの特性を活かし、その場その場の状況に合わせて、「やるべきこと」を自分で考えることのできるメンバーを作ること。それがチームリーダーの仕事だ。
・ 自分の専門分野だけを磨いていれば優秀と評価されていた立場から、チームを導くことが求められるリーダーとしての立場へと転身するためには、今までと違う能力が不可欠になる。それは、リーダーとしての「求心力」だ。
チームマネジメントにおいて最も大切なのは、リーダーが「どういうことをするか(DO)」ではなく、リーダーが「どういう人であるか(BE)」なのだ。「BE」によってメンバーを惹きつけるリーダーの「求心力」。それが、つまり、「カリスマ性」だ。
・ 人は誰でも不安を隠し持っている。だからこそ、不安の波動が出ている人から離れ、不安を感じさせない人に引きつけられていく。相手に不安を感じさせない、心の揺れない人。そういう人の元に、大木に寄りそうがごとく、みんなは引き寄せられてくる。これがカリスマ性の原理だ。
・ 自分のやっていることを信じ込んで、まったく疑わない姿。それを人はカリスマと呼ぶ。そんな姿に、人は強烈に惹かれるのだ。なぜなら、そういう人の側にいて、その自信の波動を感じることで、安心できるからだ。「大丈夫なんだ」と、自らの不安が癒されるからだ。
・ 何かになりたかったら、そのごとく振る舞うこと。行動こそが、最高の自己暗示だ。だから、最初は、「見せかけだけの自信」「カリスマリーダーのフリ」でいい。そのブラフが、ダイレクトに心に影響を与え、 やがて本物の自信がつくられていく。
このブラフは、あなたのためであると同時に、メンバーのためでもある。占い師に断言してほしい相談者と同じで、あなたのチームメンバーも、潜在意識では、リーダーとしてのあなたにはブラフであっても自信を示してほしいものだからだ。
・ 人間というのは、意識で認識している以上の情報を潜在意識で感じ取っている。そして、「意識ではっきりと捉えているものよりも、潜在意識にすっと入ってくるもののほうが、より大きな影響を心に与える」のだ。
ということは、相手の意識ではなく、潜在意識にさり気なく示唆を与えることで、相手の心に、強い影響を与えることができるということになる。このような、潜在意識へのさり気ない示唆のことを、「サトルティ」(s ubtlety)と呼んでいる。
・ カリスマのためのサトルティ1「相手の話に頻繁にうなずかない。その分、うなずく時にはゆっくりと深く うなずいてみせること」:
ひとつ目の理由は、緊張と緩和の原理だ。人の心を動かすには、緊張と緩和を交互に使い分けるのがコツだ。 うなずく頻度が少なくなったところで、相手は意識的にはさほど違和感を覚えない。しかし、潜在意識的に は微妙に緊張感が高まってくる。
「あれ、この人は私の話を分かってくれているのかな?」「同意してくれているのかな?」という落ち着かない気持ちが積み上がってくる。本人も意識の上では気付いていないが、無意識に同意して欲しい気持ちが高まっ てくるのだ。
相手の肯定的な反応を得ようという気持ちがどんどん強くなってくる。だからこそ、深くうなずいてもらった時 にホッとするし、受け入れてもらえた安心感が何倍にもなって感じられるのだ。ここに主従の関係ができる。
受け入れてあげる側が「主」で、受け入れてもらおうと必死になっている側が「従」だ。だから、うなずきの少ない人の方が、相手をリードする「主」の立場を獲得することができるのだ。
二つ目の理由は、相手の話を聞きながら頻繁にうなずく心理の背後にあるものは、「分かった分かった。もうや めてくれ。もっとオレに話させてくれ」という心理だ。相手の話を深く理解し、感じようともせず、適当に流そ うとするシグナルこそ、頻繁なうなずきなのだ。
だから、たくさんうなずけばうなずくほど、潜在意識的には、「この人は他人の話を聞く余裕もない人なんだな」 という印象を相手に与えてしまうのだ。リーダーとしての「器の大きさ」が失われてしまうのだ。
合いの手のようにリズムだけでうなずいたりせず、相手の話にじっと耳を傾け、大切なところでだけ深くうなずく ことを心がけよう。それだけで、あなたにはカリスマの落ち着きと余裕が漂い始める。ただし、あくまでも相手の話を、温かく、そして真剣に聞くことが大前提だ。
・ カリスマのためのサトルティ2「できるだけ意識して相手の右手側のポジションを確保すること」:
右というのは「我」を象徴する。潜在意識的には、「右」というのは、「より優れたもの」を象徴している。だから、 私たちの潜在意識の感じ方の中では、主導権を握る人は右側にいるのが自然なのだ。人は無意識に自分の右側にいる 人に従いたくなる。
常に「相手の右を取る」ことで、リーダーのカリスマ性をブラフすることができる。
・ カリスマのためのサトルティ3「『でも/しかし』と言わずに、『だから/そして』と言うこと」:
「この仕事はとても納期には間に合いませんよ!」と部下が言ってきたとき、リーダーが「そうだな。確かに厳しいスケジュールだものな。でも、可能な範囲でいいから努力してみてくれよ」といった場合、リーダー本人としては、一応、 部下の訴えを受容したつもりになっているが、部下(の潜在意識)はそのようには感じない。
なぜなら「でも/しかし」はその前にくるフレーズを打ち消し、その後にくるフレーズを強調するという作用があるからだ。だから、先程のセリフを言われた部下としては、自分の意見を肯定されたどころか否定された気持ちになってしまうのだ。
そして、「可能な範囲で努力してみてくれ」という「命令」がより強調されてしまう。訴えを否定された印象だけが残るのだ。これに対し、先程のセリフをこう言い変えてみればいい。
「そうだな。確かに厳しいスケジュールだものな。『だから』、可能な範囲でいいから努力してみてくれよ」。こう言われれば、部下にとって、自分の訴えを受容してもらえたという気持ちは消えない。
これによって、「受け入れてあげる人は、受け入れられる人よりも、大きな存在なのだ」というサトルティが効き、 あなたのカリスマ性をさり気なくアピールすることができる。
・ カリスマのためのサトルティ4「自分が本当に信じているセリフ、あるいは信じ込めるセリフだけをしゃべること」:
このサトルティを心がけると、必然的に口数は減る。口数が減った分だけ、あなたが発する言葉の重みが増す。あなた自身が信じていることだから、チームメンバーに対しても説得力が生まれる。
・ カリスマのためのサトルティ5「余裕の雰囲気を醸し出すために、本物の笑顔でチームメンバーに接すること」:
目が笑うための筋肉(眼輪筋)は、意識的に動かそうとしてもなかなか難しい。だから、眼輪筋を「笑わせる」には、「愛する人」「大好きなもの」のことを心に描いて笑えばいいのだ。あるいは、面倒くさい部下と向き合いながら、その部下の 「後ろ」で、あなたの愛する人があなたに向かって微笑んでいると想像するのだ。
・ カリスマのためのサトルティ6「走らないこと」:
人間は、潜在意識的に自分よりもゆっくり動く人を、自分よりも偉いと感じてしまう。どうしてゆっくり動く人の方が偉く感じるかというと、ゆっくり動くということは、他のものに振り回されていないということだからだ。
だから、普段の生活の中で、決して「走らない」ということを心がけよう。つい走り出しそうになった時には、いっ たん立ち止まって、「待てよ。私は今、何に振り回されているのだろう?これは本当に振り回されるに値することだ ろうか?」と考えてみよう。
「走らない」ことを心がけるだけで、自信や落ち着き、安定感が心に育ってくるのが実感できるはずだ。
・ カリスマのためのサトルティ7「相手を包み込むように見ること」:
じっと見つめて目をそらさないと、相手は威圧される。相手を威圧しようとする潜在意識にあるものは、「気を張っていないと相手に負けるかもしれない」という不安だ。カリスマ性というのは、いっさいの不安を他人に感じさせな い盤石の自信の表れだ。
つまり、本当は自信がないのに、目で相手を圧倒することによってリーダーシップを握ろうとする人は、結果として はまったく逆のサトルティを漂わせていることになる。だから、相手の目を見るのではなく、相手の上半身全体を 見るようにする(ほんの少し焦点をぼかして、相手の上半身全体を同時に視野に収める)。
目線で相手を包むように意識する。このようにすることで、眼差しが柔らかくなると同時に、包み込まれているという印象を相手の潜在意識に与えることができる。ただし、あまり極端にやりすぎると、本当にぼやけた目線になってし まい、かえって気味悪い印象を与えかねない。
だから、相手としばらく目を合わせているときだけ「上半身全体」を見るように焦点を緩める。そして、ときおり目線を外して通常の見方に戻せばいい。ただし、下に目線を外すのではなく(自信のない印象を与えてしまうため)、相手の肩 越しに、向こうにある壁や窓などを見るように目線を外す。それによって、堂々とした印象のまま目線を外すことができる。
・ カリスマのためのサトルティ8「握手をするとき、左手を上に乗せて包み込むこと」:
握手をする時、相手の掌と密着する程度の力を入れながら、お互いに握り合った右手に、あなたの左手を「上から」乗せる。上から乗せることによって、あくまでもあなたのほうが主導権を持つ立場にいることをさり気なくアピールすることができる。
しかしながら、相手は強引さを感じることはない。包み込まれている心地よさを感じるからだ。
・ コールドリーダーが頻繁に使う指輪に関してのノウハウ:親指に指輪をする人は「不安」を押し隠している。赤ちゃんが親指をくわえている様子をイメージしてみれば、覚えやすいだろう。人差し指に指輪をする人は「恐怖」を感じている。 人を攻撃する時に人差し指で指すが、恐怖を感じているがゆえに攻撃するのだ。
中指に指輪をする人は「怒り」を抑えている。「ファック・ユー」と中指を立てるのを思い出そう。薬指は、「情緒不安定」 を象徴する。結婚指輪を薬指にするのも、「心を他の人に揺らさないでね」という象徴的なメッセージなのかもしれない。
小指は、「緊張・ストレス」を象徴する。緊張している時は、つい小指が立ってしまったりする。
・ カリスマのためのサトルティ9「不安は、仮に態度に出てしまったとしても、決して口には出さないこと」:
人間は誰だって緊張するし、不安もある。リーダーも人間だから不安もある。そんなことはみんな分かっている。 しかし、その当然あるはずの不安を、グッと堪えて表に出さない覚悟の中にこそ、カリスマの本質があるのだ。
そういう自己統御に、人は安心するし、引きつけられる。たとえば、リーダーが皆の前で緊張してたどたどしくしている。そしてつい「私も、緊張していて…」などという言葉を口にする。
このように、見れば分かることをいちいち言うメンタリティの土台にあるのは、「先に言ってしまって、楽になろう」と いう気持ちだ。まず自分を楽にしたいと思う気持ちだ。ビジネスでチームを引っ張っていくつもりであるなら、まったく これはマイナスになるのだ。
「この人は、まず自分が楽になることの方が大切なんだ・・」というサトルティを構成してしまうからだ。
・ カリスマのためのサトルティ10「リーダーのあなたは『分かりやすく』なければならない」:
一緒に仕事をしていても、反応が予測できない。まったく同じ完成度の仕事をしたつもりなのに、ある日は誉められ、別の日には叱られる。しかも、なぜ誉められるのか、なぜ叱られるのか、部下はさっぱり意味が分からない。
メンバーはいつもリーダーの顔色をうかがっていなくてはならない。そして「分かりにくい」ことが「不安」と「不信」 を生む。リーダーとしてのカリスマ性を漂わせるためには、あなたというリーダーが「(メンバーにとって)どういうリー ダーであるか」を、まず、あなた自身が明確に意識しなくてはならない。
あなたの性格づけがどのようなものであろうとも、それが「分かりやすい」限りにおいて、そして一貫している限りにおいて 、メンバーの潜在意識は安心し、あなたについていこうと感じるのだ。
・ カリスマのためのサトルティ11「ゆっくり食べること」:
人は、動かないものを求めている。動かないものに心を惹かれる。その動かない様を、人は、「落ち着き」と表現する。 落ち着いている人のそばにいると、安心できる。
・ カリスマのためのサトルティ12「トラブルのときほど、『今、この瞬間』に集中すること」:
(以上)