意外に深い、モラトリアム法案!?
先日日本を代表する企業再生の専門家の話を聞く機会がありました。
企業再生を取り巻く環境はリーマンショック後ものすごい勢いで変わっている
ことにびっくりしたのですが、その話の一環で経営者の方に
ひとつ参考になる話があったので紹介します。
表題のモラトリアム法案についてですが、
世間ではむちゃくちゃな法案!?として悪評がたっているのもご存じだと思いますが、
使い方ひとつで、会社を強くできるというのです。
まず、会社が倒産する時はどういう時かというと、
100%近くが資金が回らなくなったときです。
借入金の残高がいくらあっても関係なく、関係するのは資金繰りが止まるとき。
では、どういう時に資金がとまるといえば、
①振り出した手形が落ちない時
②割り引いた手形が事故になり買い戻す資金がない時
のケースがほとんどではないでしょうか。
そこで同法案を活用し、半年~1年借入金返済元金をストップ。
返済しなくてすむ分で、
自社の支払手形、手形割引をなくす。
企業再生の分野でよく言われる『手形をやめれば会社が強くなる。』
をこのタイミングでやってしまおうという訳です。
新聞や各メディアは表面上の会社が返済をストップすることのみ取りざたし、問題視していますが、
その裏にあるものとして、実は、この法案自体は破たんしかかっている日本の金融システムを
救うことが目的ではないかと言われています。
会社の状況により対処法は考えなければなりませんが、
今後大事なのは
金融機関に過度に依存しない経営スタイルを
確立することと言えます。
私見も含めて勝手に書き綴り、恐縮ですが、
是非この機会に経営としっかり向き合って未来を切り開いていただけたら何よりです。