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幕no内弁当!

秋葉原で「なんでも屋」を営む桐嶋快斗の日常を、台本形式でお届け!
 
この物語はフィクションです。登場する人物/団体/名称等は全て架空であり、実在するものとは一切関係ありません。
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【18:39】        複合施設「AKIBAタワー」脇のマンション        快斗の部屋
         近くを通る電車の音        ドアを閉めると聞こえなくなる        脱いだ靴を片付けるわけもなく廊下を歩き、        洗面所を通り過ぎ        観もしないTVの電源を入れる        CSの音楽chに合わせ、        先週のTOP200のVIDEOクリップを流す        うつ伏せでソファに身体を預ける快斗   「ぶわぁ~~~~~~・・・明日は駅前で光回線の街頭      受付かぁ、、、晴れるといーけど…ぁ、そーいえば…」        床に置いたバッグに手を入れ、ゴソゴソ    CDを取り出す    懐かしい8cmシングルの長方形のジャケット    美少女ヒロインの変身のポーズが描かれている。
        裏には別カット、おそらくTVで放送した映像か    らの抜粋だろう    テーブルに置き、画面の方向をボーッと眺める
快斗   「こんなモンもらってもなぁ……それにしても誰なんだ、川村さつきって。凄い人気みたいだったけど……。でもまぁ、こういうの聴いて『明日も頑張ろう』って思う人がたくさんいるのも確かだしね」    そんなことを考えながら今日1日のことを何とな        く思い返してみる快斗   「……ちょっと、カッコよかったよな。」昼間、口に含んだスポーツドリンクを吹き掛けた女のことがアタマに浮かぶ快斗   「ツリ上がってるけどクリンとした目。肩幅あって、でもスマートなよく鍛えられた身体。迷彩パンツに赤いタンクトップ。お姉さんっていうよりは『姉貴』って感じで…。男って結構あーゆー感じの女に憧れたりするもんなんだよな…快斗   「ダメだ、寝ちゃう。……シャワー浴びなきゃ、」『ピンポーン♪』 と、インターホンが鳴る快斗   「はーい。……誰だろ、仕事の依頼かな。」のぞき穴から見えるのは、セミロングの髪を1つに結んでいる女性らしき後ろ姿   「女の人?」    ガチャ
快斗   「お待たせしました、仕事の依頼でしょうか……」ガムを噛みながら、少し垂れた前髪を掻き上げる    形で動きを止めている女性快斗   「ぁ、あなたは……」    目と目が合っている2人快斗   「あのぅ、さっきはどぅも、スミマ……」
女    「ペッ。」快斗   「うわ、ぇ、ガムを顔に吐きかけられ、咄嗟に目を閉じる快斗再び景色が戻るよりも早く、何かの衝撃
        ばふっ!快斗   「うわぁー!バッグで殴られたことを認識する隙も無く、    あまりの勢いに尻餅をつく快斗
快斗   「いってぇ、ぅわっ、うわぁー!」気がつくと馬乗りに乗られ『大の字』に両手を押    さえつけられている快斗快斗   「さ、さっきはホントすみませんでした!!」女    「コラ軍手ヤロー! テメー、ナニモンだ!」快斗   「いや、ナニモンだっていわれても、ここに住んでる者ですけど、、、」女    「住んでる? ここに?」快斗   「そ、そうです。」
女    「ふざけんな!!」快斗   「うわ、冷たっ!」女    「何でだ、何で軍手がここに住んでんだ! おまえはいったい誰だ! いつからここに住んでる!!」快斗   「そ、そんなに顔近づけなくても聞こえてますよ! 話せば長くなるんですけど、、、あの、その前にオレは軍手じゃなくて、、、」    すでに女は快斗から目をそらし、何かを考え込んでいる快斗   「ぁ、あのぅ、、、んぐっ。ふんぐっ。んぐぅぅぅぅぅ!    (っはぁ、ダメだ、なんなんだこの女、力じゃ全然かなわない。なんとか逃げなきゃヤバイよコレ。。。そうだ、その手があるじゃないか、、、もうこーなったらイチかバチかだ、やるっきゃない!)」目を閉じて女の気配に集中する快斗部屋の様子に何かを感じ、女が立ち上がろうとした瞬間目を開けるよりも先に、反射的に身体に力を込める快斗
       ガブッ。ギャーーーーーーーー!! 女    「ん?」快斗   「いってぇぇぇ! ふぅ、ふぅ、ふぅ、ぁっつぅぅぅぅぅぅ、、、」女    「何やってんだオマエ。」自分の腕を抱えて涙目でうずくまっている快斗を後ろから見ている女
女    「オマエ、まさか…」快斗   「・・・ぇぇ?」女    「・・・・・・・・・・マヌケ」【18:52】
        同じく快斗の部屋状況は一変TVからは大塚愛の『スマイリー』決して狭くはない快斗の部屋で、女    「きゃっほ~い♪ うわぁ~、なんだこのソファ、気持ちよすぎだろ~!」快斗   「やめろよ、埃が舞うだろ!」
        女は所狭しと、女    「なんだこの写真!」快斗   「勝手に人のアルバム開くなよ!」        あさり……いや、荒らしまくっている女    「これはいつの写真だ? ………ん? どこにいるんだオマエは?」快斗   「返せってば!」
        写真を奪い返すと、今度は隣の部屋から    「最近のベッドはこんなに弾むのかぁ!」快斗   「そっちは ”オレの”寝室だぞ!」女    「何だこのマグ。ん? 『挫折禁止』……こんなもん使ってたら人間腐るぞ。燃えないゴミはここか? ポイッ。」快斗   「危ないっ!」        ヘッドスライディングでナイスキャッチの快斗快斗   「捨てるなよ! これはオレの大切なマグなんだぞ!」女    「大切ねぇ……」快斗   「オレがどんなマグ使おうが、お前には……」女    「ナ・ン・ダッ! このCDはぁ!!」快斗   「あ”~~!! それは……違っ、、、」女    「お前、こんなのが趣味なのかぁ!?」快斗   「違うって! コレはホラ、昼間ぶつかったときの……仕事の……アレだよ!」女    「恥ずかしがることないって、人それぞれだもんな。」快斗   「だから違うんだって!」女    「やだね~、食いモンカップ麺ばっかじゃねーかぁ、身体壊すぞ。」快斗   「こ、小腹が空いたときのためだよ、」女    「ごまかすなごまかすな。」快斗   「ご、ごまかしてなんか……」女    「冷蔵庫も何もなしか!」快斗   「ほっといてくれないか! 先輩とどんな関係か知らないけど、この部屋は今、オレが住んでるんだから」女    「ロクなモン食ってねーみてぇだな。」快斗   「大きなお世話です。」女    「しょーがねぇな、ちょっと待ってろ。」快斗   「ちょっと待ってろって、、、」ドアを開ける女快斗   「え?」バタン
        快斗の目の前には、女のバッグ快斗   「ぁの、荷物……」部屋はメチャクチャ、靴跡だらけ
快斗   「おい!」バッグを手にドアを掛け出る快斗   「おい! ちょっと待てって!」が、女の姿はもうないエレベーターは動いてない。どんなに急いだとしても乗り込む時間はなかったはずだ。外廊下の手摺りから恐る恐る地上を覗くが、見下ろしても変わった様子はなく、普段通りに人が歩いている快斗   「え……ウソだろ、おい……」自分の部屋の前で、ただただキョドる快斗であった……(第001話『謎の女』は、まだ続きます!)