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幕no内弁当!

秋葉原で「なんでも屋」を営む桐嶋快斗の日常を、台本形式でお届け!
 
この物語はフィクションです。登場する人物/団体/名称等は全て架空であり、実在するものとは一切関係ありません。
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【20:26】快斗の部屋・食卓女    「いっただっきまぁーす!」 リビングの一角膝くらいの高さの畳エリアがあり、昔懐かしい卓袱台には、    ご飯くずれた目玉焼きウインナー納豆味噌汁ちゃっかり買ってきた自分の食器でシャカシャカャカシャカ掻っ込んでいる女        それを見て、戸惑いながらも諦め顔でマイペースに箸を口に運ぶ快斗女    「どうだ? 美味いか?」
快斗   「ぅ、うん、うまいけどさぁ、、、」女    「なんだぁ!? 全然減ってないぞぉ、遠慮すんなってぇ。さっき張っ倒しちまった詫びだよ、カ~イト♪」快斗   「ぶふぅっ!(吹き出す) ゴホゴホッ、ゴホッホッ・・・ォェ・・・」女    「どーした、大丈夫か? カイトォ♪」快斗   「ゴッホ、、、ゴッホッ!」女    「んもぉ、そんなに照れなくてもいーじゃんか、カ~イト♪」快斗   「ォエッホン! ォエッホン!」女    「さ、楽しくご飯食べよ、カ~イト♪」快斗   「気持ち悪い呼び方するなよ!」女    「んもぉ、お♪ こ♪ る♪ な♪ よ♪、カ~イト♪」快斗   「やめろって言ってるだろぉ、だいたいキミひとんちでなに普通に飯食ってんだよ。自分の名前も名乗らないで見ず知らずの男の部屋来て勝手に料理作ってくつろいで変な呼び方でオレの名前呼んで、、、」女    「ひとんちじゃないんだなぁ、これが。」快斗   「ぇ、」女    「『ひとんち』じゃな~いの。」快斗   「どういう意味。」女    「教えな~い。」快斗   「なにそれ。」女    「企業秘密です。」
快斗   「なんの企業だよ。」女    「知りたぁ~い?」快斗   「・・・ぁぁ。」女    「ん? なになになぁにぃ? 今ぁ、なんて言ったのぉ? 声が小さくてアタシぃ聞こえなかったぁ~ん♪これじゃ答えていいかどうかもアタシぃ、わかぁんなぁ~い♪」快斗   「知りたい!」女    「んん?」快斗   「何でキミにとってここが『ひとんち』じゃないのか教えてください!」女    「え~、どぉーしよっかなぁ~」快斗   「話す気ないだろ」女    「……??」快斗   「……。わかったよ、もういい」女    「うそうそ、ウーソ。」快斗   「……。」女    「じゃぁさ、名前決めてくれる?」斗   「名前?」女    「そう、名前・・・」快斗   「全然話が読めないんだけど、、、」女    「決めてくれないか、アタシの名前を・・・」快斗   「またそうやって話をはぐらかすつりだろうけど、もぉ騙され、、、」女    「名前がないんだ、アタシ。」
快斗   「・・・。」女    「だからさ、決めてくれないかな・・・頼む。」快斗   「……何でオレが、、、」
女    「この部屋に住んでるから。」快斗   「ぁ、あのね、ここに住んでるからって簡単に人の名前なんてつけられるかよ!? イキナリ上がり込んで名前決めてくれっていわれて、しかもその理由が『オレがここに住んでるから』って、そんなこと、『はいそーですか』って納得できないよ。つけられるキミだってどんな名前になるかわからないだろ。『じゃあこれで』って出された名前で納得なんかできないだろ?」女    「できる。アタシは納得できる。」快斗   「・・・だいたい『名前がない』なんてそんな話、誰が信じるんだよ」女    「ひとつ聞くけどさ、この部屋はオマエの持ち物か?」快斗   「ぃ、いや……」女    「じゃぁどうして住んでる?」快斗   「大学の時の先輩が、しばらく使わないから好きなだけ住んでていいぞって」女    「どうして?」
快斗   「それはオレにもわからないけど、でもそう言われたんだから……」女    「そんな話、誰が信じる??」快斗   「・・・。(  ;)」女    「名前付けてくれたらすぐ出て行くから。だから、頼む・・・」快斗   「・・・。」
女    「・・・頼む。」        複雑な思いで女を見つめる快斗女は手のひらを両方テーブルの上に置き、頭を下    げ、潤んだ目でうつむき口を一文字に結んでいる快斗、大きく深呼吸して、快斗   「どんな名前でも納得するんだな。」
女    「かわいい名前がいいなぁ、、、」快斗   「・・・( 注文はあるワケね……;)わかったよ、じゃぁ、、、」
女    「日本の名前でお願いね。」快斗   「・・・ぁ、ああ。」女    「呼びやすい名前で頼む。」快斗   「・・・はいはい、呼びやすい名前ね、、、(なんでわかったんだ・・・ユースケサンタマリアみたいに長ったらしい名前にしようと思ったのに……)」    快斗、軽く深呼吸をし、快斗   「それじゃぁ……」女    「(☆v☆)」快斗   「 『マリア』 」
女    「違う。」快斗   「……。じゃぁ……、『マユミ』 」女    「違う。」快斗   「……。ん~~~、じゃぁ『マツコ』 」女    「全然違う『マ』から離れろ」快斗   「……。じゃぁあ……        快斗、大きく深呼吸をし、
快斗   「 『あすか』 」女    「・・・!?・・・・・・・・・・・・ぇ・・・」快斗   「 『あすか』だよ。……どう。」女    「・・・あすか」        TVからはケツメイシ「サクラ」快斗   「そう、『あすか』。公園の名前なんだけどさ。花見の名所の。春になるとサクラがめっちゃくちゃキレイでさ。小さい頃、東京の叔母さんとこ遊びに来たときは必ず連れてってもらってたんだ。」女    「・・・そうか、カイトの小さい頃の思い出の、名前を、、、」
快斗   「ん? ぁぁ。よくわかんないけど、頭に浮かんできたんだ。ぁ、ただの思いつきとかじゃなくて、ちゃんと考えたんだよ『カオル』とか『アキラ』とかも少しはさ、、、でも男でも使える名前だったからやめたんだ。ぁ、そんなこといったら『あすか』もそうか、、、」肩を震わせている女
快斗   「お、怒った・・・かな、はは、はははは。ご、ごめん、気に入らなかったらもっかい考えるから! ぇえーっと、、、」
女    「ぅうぅん。」快斗   「ぁ、あのぅ……」女    「ありがと。」快斗   「え。」        顔を上げる女
        軽く曲げた人差し指の甲で涙をすくい、女    「ありがとう。」快斗   「ぃ、いやぁ・・・」
女    「『あすか』、かぁ。・・・ぃぃ、名前だな・・・」快斗   「気に入ってもらえてよかった・・・(―。―;)」
        女、今度はバッグを手に歩き出す快斗   「おい、ちょっと、、、」        ブーツを履く女
快斗   「ホントに出て行くのか。」        ノブに手をかける女快斗   「行くとこあんのか。」        足音がドアから遠離っていく
快斗   「ぉ、おいっ、、、」        バタン快斗   「本当に……なんなんだ、いったい・・・。」食卓をチラと見る
快斗   「それにしても、この味噌汁……」女の作った味噌汁を一口すすり快斗   「ダシ入ってないじゃん……」
        ちゃぶ台をボーーーっと眺める快斗であった…… (第001話『謎の女』は、まだ続きます!)