この対談は、アニメ『鬼滅の刃』で我妻善逸役を演じる下野紘さんと獪岳役を演じる細谷佳正さんの対談記事で、『無限城編第一章猗窩座再来』での収録体験や、キャラクターに対する理解について語られている。
収録現場の雰囲気
細谷さんの参加経緯
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2019年に善逸の兄弟子役として初登場後、『柱稽古編』での寺の子ども役を経て、今回の『無限城編』で本格的に獪岳として参加
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台本を読んで「喋ってる」と実感し、ようやく『鬼滅の刃』に出演できるという気持ちになった
現場の緊張感
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下野さん：「殺伐としていた」と表現するほど集中していた
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細谷さん：下野さんの集中ぶりを感じ取り、「お邪魔します」という気持ちで静かに座っていた
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下野さんは善逸にとって最も重要な相手である獪岳との対決に向けて、現場の空気作りを自分がやらなければと意識していた
キャラクター解釈
獪岳というキャラクター
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細谷さんの演技について、下野さんは「悪役然」「どこのヤンキーの兄ちゃんか」という口調と評価
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常に善逸に対してマウントポジションを取ろうとする態度が、セリフや表情に現れている
(C)吾峠呼世晴／集英社・アニプレックス・ufotable
獪岳の心理的背景
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下野さん：原作では単にイヤなヤツと思っていたが、映像になると努力していたことや報われない苛立ちが理解でき、「切なくて嫌いになりきれない」
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特に師匠から青色の羽織をもらった時の獪岳の笑顔が印象的で、その直後に善逸を見て表情が消える場面が心に刺さった
「心の中の幸せを入れる箱に穴が空いてる」の解釈
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細谷さん：他人からの承認がないと自分の価値を認められない。幸せの尺度が全て他人任せで、自分ではハンドリングできない状況に置かれている
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下野さん：本当は自分でどうにかできるのかもしれないが、そこまで考えが至らない。好意を素直に受け取れず、穴は開き続ける
(C)吾峠呼世晴／集英社・アニプレックス・ufotable
「ごめん 兄貴」というセリフの意味
下野さんの解釈
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善逸は獪岳と師匠と三人で暮らし、雷の呼吸の使い手として活動できればそれで満足だった
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嫌われていても兄弟のように暮らしていけたらという願いから、最後に「兄貴」という言葉が出た
細谷さんの解釈
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「もう二度と会わない」という意思を示す象徴的なセリフ
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生きている間は言えないが、墓石の前では言えるような、区切りを描いたシーン
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善逸が獪岳に対して愛情だけでない複雑な感情を持っていたが、決着をつけることで区切りをつけた
(C)吾峠呼世晴／集英社・アニプレックス・ufotable
「雷の呼吸漆ノ型火雷神」の演技
下野さんは最後の技を叫ぶようには言わないと判断。善逸がボロボロの状態で、獪岳に対する憎しみもなかったため、全力で叫ぶのは違うと感じた。
(C)吾峠呼世晴／集英社・アニプレックス・ufotable
『鬼滅の刃』の魅力
下野さん
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シンプルな勧善懲悪ではない複雑さ
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獪岳に対して「もっとなんとかしてあげられなかったのか」と考えさせられる
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物語として描かれていること以上の何かを感じさせる不思議な力がある
(C)吾峠呼世晴／集英社・アニプレックス・ufotable
細谷さん
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「全部わかってる人が描いてる」脚本だと感じた
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人間の素晴らしい側面だけでなく、「本当はそうではない」部分もリアリティを持って描いている
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人と鬼の描かれ方が混在し、「こういう状況なら人ってこうなるよね」というリアルな人間描写
この対談からは、両声優が単なる悪役として獪岳を捉えるのではなく、複雑で悲しい人間として理解し、演技に臨んでいたことが伝わってくる。
(C)吾峠呼世晴／集英社・アニプレックス・ufotable
2021年7月22日にkindleで出版した 「信玄の巫女〜ミシャグチ篇〜」
武田信玄は諏訪大明神が古層の神ミシャグチと同体であることに着目し、諏訪神社神事の再興などを餌に諏訪地方への侵略を企んでいた。 姉の禰々が諏訪頼重に嫁いだばかりなので、信玄は村上氏と諏訪氏と協調してして佐久小県の攻略に矛先を変えた。 中ッ原に住む謎の巫女初音、諏訪大社上社神長官守矢氏の娘彩芽、韃靼人の血を引く鷹匠の娘鏡音が武田信玄に取り入り、矢沢、禰津、望月などの滋野一族の調略を行う様を描く。彩芽はミシャグチと同体の異形の神を出現させることに成功するが。
