トヨタの決算発表で、営業利益が 5000 億円の黒字確保予想である事にフォーカスを当てて今まで、記事を書いておりましたが。

もっと焦点を当てるべきメッセージがある事にあらためて気づきましたので、この場を借りて。

今回、プレジデントの企画をいただいたおかげで

日本がなぜデフレスパイラルに陥ったのか。

なぜ、マスクすら自給自足できない国になっていたのかをあらためて考え直す機会をいただきました。

そこで、豊田章男社長の決算説明会での言葉を今一度、見直しました。


『国内生産 300 万台体制にこだわり、日本にモノづくりを残してきた』

この言葉の重みについて考えさせられています。


◆トヨタのマスク製造の本当の意味

トヨタのマスク製造の意味の背景には、国内に技術と人材を残しておく重要性を伝えています。

国内生産300万台体制について触れ、改めてそれを死守し続けることの重要性を強調しています。

今回のコロナ危機に際し、必要な時に、必要なモノが手に入らないという事態に直面し、マスクのほとんどを国内で調達できなくなっていたのです。

マスク製造を通じて、豊田社長はトヨタが、今まで国内生産 300 万台体制にこだわり、日本にモノづくりを残してきたことを伝えています。

『私たちが「石にかじりついて」守り続けてきたものは、「300 万台」という台数ではありません。守り続けてきたものは、世の中が困った時に必要なものをつくることができる、そんな技術と技能を習得した人財』を国内にしっかりと残してきたことについて言及していました。 

「より良いものをより安くつくる」ために、工場を海外に全て移すことが本当に日本に取って良いことなのか?

超円高をはじめ、どんなに経営環境が厳しくなっても、日本国内にモノづくりが必要であることをあらためて認識させられた。

◆なぜ、我々がデフレスパイラルに陥ったのか。

安いものを求める私達の消費に答えることで、

企業は国内の雇用を犠牲にして、国内でのモノづくりを犠牲にして、いろいろなことをやめてきた。

それによって、企業の業績を回復させる。

それを、投資家は評価してきたのです。

マスクさえも自給自足できない国になっていたことに気づいた今。
本当に、それで良いのかを考えさせられる
豊田社長のメッセージでした。

>>>より深い内容については 
来週公開のプレジデントで



馬渕磨理子