最近はビジネスの場面でもよく聞かれるようになったレジリエンス

出会いは約20年前!

在職中に毎年行われていた職員向け研修会でのこと

軍医でもある米人精神科医のレクチャーが深く心に残った

そもそもは跳ね返す力という意味のあるレジリエンスだが

心理学の世界では精神的回復力という意味で使われる

彼はポケットからゴムボールを取り出すと職員の一人に手渡し

「ゴムボールを手で力を込めてぐっと抑えると手に押し返す力を感じるだろう?

手をはなすと元の形に戻る

この押し返す力や元に戻ろうとする力がレジリエンスなんだ」とレクチャースタート

 

さらに

 

「大きなストレスを受けたり困難に会った時

PTSDになる人とならない人がいて

レジリエンスが高い人は心にしなやかさがあり

感情をコントロールすることができるので

メンタルの回復も比較的早いといわれている

精神分析のように病因論ではなぜPTSDになったかを考えるのだが

そもそもレジリエンスは概念として回復論的なところがあるので

なぜPTSDにならなかったかに注目する」

何とも興味深い話ですっかり引き込まれた

 

ではどうしたらレジリエンスを高められるのか?

 

とりわけ重要だとして彼は次の3つを挙げた

感情のコントロール(調整)、新奇性追求(好奇心)、自己効力感

一喜一憂する心を調整する感情のコントロールは

レジリエンスを発揮するうえで重要な要素といえる

さらに、新たな出会いや出来事に興味・関心をもって

現在の自分から未来への可能性を意識することも大切だ

 

そこで

 

これらに密接に関わってくるのが自己肯定感

感情をコントロールする上でも自己肯定感は切り離すことができない

レジリエンスを高めるためにも非常に重要となる

 

なぜなら

 

自己評価が低いと周囲の環境に影響を受けやすくなって

感情に飲み込まれ負のスパイラルに陥っていくことがあるからだ

 

だから

 

自分の苦手なところも含めて

ありのままの自分を受け入れることが大切

他者と比較しないで

自分を信じて自分自身を心のよりどころにしていく

そうすることで本来の自分を取り戻せるようになる

 

チャレンジ精神を忘れないことも大切な要素の一つ

失敗したりすると心が後ろ向きになり

次のチャレンジなど考えられなくなるかもしれない

そんな状況を乗り越えるためには少し時間をおいてみたり

これは一時的なものだからと楽観的に考えてみる

そうすることで

次はどうすればよいかを学ぶことができて成長につながる

 

なにより

 

一人で悩まないで周囲の助けを受け入れてみること

共感的で理解ある人々とのつながりは

困難の中にいても自分は一人ではないと気づかせてくれる

自分の気持ちを認めてくれて信頼できる思いやりのある人を見つける

それがレジリエンスのスキルを支えることになる

 

レジリエンスは悲嘆のプロセス同様時間がかかるかもしれないし

時には精神的苦痛を伴うこともあるかもしれないが

年齢性別関係なく誰でも学べて鍛えることで身につけられるスキルだ

 

ということを学んだ上で

 

自分はどうかと考えてみると

なにせ自己評価が低いのがネックだなぁと思うグランマ

まず自分を信じることから始めてみよう

Well-beingの実現のために・・・