今年最後のRose
かぐわしい薔薇の か・ほ・り
グランマの楽しみの一つは
犬と犬の挨拶みたいに
庭に出るたびに花に鼻をクンクン
秋の薔薇は夏の薔薇のような華やかさはないが
一輪一輪の香りが際立つような気がする
シーズンでなくても自己主張を忘れない
外は寂しかろうと切り花にしてリビングに迎えた
木枯らし一番が吹いたものの
暖冬のおかげか
枝先の蕾をみるたび
「がんばってるね~」と声をかけていた
庭からカラフルな色が消えたこの季節に
数少ないピンクの蕾は
まるで「私を忘れないで」と言っているよう
そんな健気な花を見るとつい口元が緩む
ほのかな香りはまず鼻腔から脳を刺激し身体へと伝わり
幸せホルモンのセロトニンがよく分泌される
お花って人を幸せな気分にさせるのが上手よね
そういえば
小学生の頃から生け花のお稽古に行かされ
師範のお免状までもらったけど(長年のよしみで)
楽しかったとはいえないかな~
とにかく
いろんなお稽古ごとに行かされた
そろばん、バイオリン、お習字、茶道、生け花
そして極めつけは
三味線と長唄
母は私に何を期待したのだろうか?
少しは役だったかと思われるものは
お茶とお花ぐらいでしょうか
春の日に
縁側に座ってお茶をすすりながら
庭の花を愛でる
まるで昔話に出てくる老婆の姿ではないか
10年後(?)のグランマの姿が見える
そんなわけで
毎年増えたアマリリスを生けたり
ときには
河原で集めた雑草やススキも生けたりもする
さて薔薇といえば
今まで10種類以上のバラを植えたけど
枯らしては植えての繰り返し
かろうじて残っているのは6種類ぐらいだろうか
アイスバーグ(白)とニコール(ピンク)
そして
庭が薔薇の香りに包まれる頃には花びらでバスタブを満たし
ローズバスを楽しんだりもします
アンチエイジングといわれているローズバスですが
正直いうと
花びらが身体について見た目ほど気持ちはよくないのよね
夢がないぞ グランマ
でも
香りに癒される優雅なひととき
薔薇風呂を愛したクレオパトラや
ナポレオンの妻ジョセフィーヌのように
薔薇の精油で英雄たちを魅了した女性とは程遠いが
La Vie en Rose と叫んでみる