朝食。

折角買い入れた食品が
悪くなってしまう前に、
美味しく食べたい。
上手い具合に今日は時間がある。

購入してあった椎茸(ビオ・ドイツ産)
季節の走り白アスパラガスは
(ベルリッツ産:ドイツでは
シュパーゲルと呼び、行き着けの
近所の八百屋は、市電駅の
構内入り口にある)皮が既に剥いてある。

アスパラガスを茹でる為に、
背の高くなった鍋にお湯を
タップリ沸かす。
背の高さの割に、底面積が15cm位の
通常よりもかなり小さめの
鍋なので1人用の調理には、重宝だ。
これでご飯も炊けるし、
麺も茹でる。
鍋自体は大ききくないので、
お湯は結構早く準備できる。
その間を素早く、下準備に活用すると
早く調理できる。

先に椎茸に取り掛かる。
日本の物より大振りだ。
香りがあまり強くないのは、
おそらく室内で栽培している為と
思われる。椎茸独特の香りを
堪能出来無いのは残念だけれども
露地物は今の状況では、憂慮なく
口に出来にくい。
石付きを取り分けて、乾燥させる為に
とっておく。
歯応えが私は好きなので、
炒め物に利用する。
香りも乾燥を経ると、凝縮されて
一味変わってくる。

炒め始めたところで、軽く塩を
して味見。
玉葱を加えて、オムレツに
してしまおうと気付く。
紹興酒を振り入れ、お皿で
蓋をして蒸らす。
そうすると、場所の効率化と
同時に食べる為の皿を温められる。
独り暮らしの狭いキッチンは、
なんでもアリだ。
さらに青ネギも長めに切って、
風味と見た目を良くする。

卵がすっかり乾かないうちに
取り出して、温まっていた
皿に取ってとっておく。

冷蔵庫の中で、余っていた甘酢を
フライパンに入れて、醤油で味を整える。

煮詰まって熱々になったソースを、
オムレツにかけて食べる。

1人キッチンに立っているのだが、
思わず笑えるくらい旨い。

今日はアスパラガスの下処理の
時間を、ものすごく簡略できる。
洗って水を切り、長さを揃える為に
下部の方から切り揃える。
アスパラガスはかなり思い切って
殆ど真ん中よりも上のみを食べる。
他の部分はスープ様だ。
茹で汁を捨てずに利用してソースにも
出来る。
食べられない皮や、繊維状の
やや、ささくれ立つ最下部は
特徴のある香りと、出汁の補強の
為に棄てずに一緒に
放り込んでしまう(今回は皮がなくて残念だ)

アスパラガスは、土筆の様に
先端部分を味わう。
本当に新鮮なら生でも食べることが出来るほどだと思う。
茹でる場合も、冷蔵庫に保存してあった食材を温める為程度だ。
缶詰や、ドイツ人は柔らかいのが
好みなのか?
私は歯ごたえも香りも楽しみたい。

味は新鮮なタケノコの様に土の
滋味深い味わい。
穫り立てのトウモロコシの様に
甘く、瑞々しい優しい香りがする。