今年のアドヴェント=待降節は11月29日(日曜日)から始まりました。

クリスマスイヴ迄の4回のそれぞれの日曜日を、ドイツではアドヴェントと
呼んで、クリスマス迄の週礼拝でお祝いします。

大きさも様々ですが、赤く色をつけられた4本のロウソクと樅の木の枝等で
作られた「クランツ」と呼ばれる花輪状のものを、教会内の目につく場所
祭壇やテーブル、時には巨大なクランツを、教会内天井の照明に
掲げいてたりします。ロウソクは、それぞれの週に1本ずつ明かりを灯し
最後の週に、やっと4本共火を点けることになります。

それが飾られる様になると、クリスマス気分が一気に高まります。

子供達は勿論、大人まで何だかワクワクした気分になって、
街や村のあちらこちらにある広場では、クリスマス市場が建ちます。
そこでは、寒い時にしか作られない温かいワインの飲み物
(グリューワイン)やお菓子類、クリスマスの飾り付け用品、
プレゼント用品等も色々と売られていて
見ているだけでとても愉しいです。

時には、その市場独特のこだわりや、集まってくる商店が
個性的であったりして(芸術家村市場だったり)その違いを楽しめます。

今年ベルリンには、10カ所以上もそのような市場が
建つそうですので、それぞれのマルクトを見て回る計画を
カミさんと娘は立てているようです。
(昨日、29日もクーダム通りを早速見て来たそうです)
私も、せめて1ヶ所位は一緒に行きたいです。

演奏のお仕事が毎週ある(週平均2、3公演)“掻きいれ時”でもあるので
体調管理に気を付けて、元気に乗り過ごしたい時期でもあります。

私の第1アドヴェントは、ベルリンからはかなり距離のある「クルムバッハ」
という街で、クリスマス・オラトリオの演奏会を教会附属の合唱団の方々と
オーケストラの一員として、ご一緒させて頂きました。
(ベルリンからは車で片道4時間、バイロイトの手前です)

クルムバッハは地ビールでも有名な街で・・・
残念ながら、未だ試飲しては居ないのですが・・・
演奏会までの短い時間では、アルコール分解が間に合いませんし・・・
酔っぱらって本番の演奏会は、厳しいものがあります・・・

いつか宿泊できる機会に、お気に入りの居酒屋で
ウワサの“生”を、思いっきり味わってみたいです。
(ドイツ伝統の食事がおいしい、お薦めできる様な居酒屋店もあります!!)
『あぁ神様お願いします。どうか何時かお泊まりでお仕事出来ます様に』

クリスマス・マルクト(市場)に集まって愉しそうに過ごす人々を
横目で見ながら、少し長めの昼食を終えて演奏会場へ・・・

今回は、通常ホルン奏者の方が演奏されることも多い
“コルノ・ダ・カッチャ”のパートも、私達トランペット隊が
演奏させて頂くことになりました。
久し振りの”カッチャ”の出番に少し緊張しますが、寒い教会内で
出番を待ってジッとしているよりは、バッハの残した素晴らしい音楽を
少しでも多く演奏できて、私としてはとても嬉しいのです。

演奏会終了後、指揮者の方にご挨拶/お話をしていたら、
「2010年、来年のジルベスター(大晦日)にトランペットをソロで
 是非演奏して頂きたいのですが・・・」と申し出を頂いたときは
思わずヒゲ面の指揮者に、頬擦りしそうになってしまいました。

『神様ありがとう!!今日のビール、我慢してよかった・・・』

トランペット奏者
具志 優