「アウグストゥス」
"AUGUSTUS"
by ジョン・ウィリアムズ



やっと読んだ、というか

遂に読んだ

私はジョン・ウィリアムズが

大好きで

今までに

「ストーナー」

こちら


「ブッチャーズ・クロッシング」

こちら


を読んでいて

このアウグストゥスが

最後の一冊なのだ


だから

これを読んだらもう

ジョン・ウィリアムズの本は

ない!

ということと

なんせアウグストゥス、

あの辺の人名とか歴史とか

読めるかどうか自信がない アセアセ


との両方で

まだ読んでなかった


がしかし、生きている間には

絶対読んでおきたい!

と意を決して今回手に取る プンプン

(相変わらず前置き長めで

すみません)



さあ気合いいれるよ!!

とメモ用紙の準備…はいはい

そして

粛々と読み始めるが

あー、

さすがのジョン・ウィリアムズだ

最初のページから

さらさらと読める

上手いなぁ


しかも奇をてらうことなく

自然な文章が心地いい 


やはり名前には苦労して

「ガイウス」なんたらが

一体何人いる?

「マルクス」なんたらも

いっぱいいるぞ!


それと

誰と誰が結婚するやら…

うん?これは近親?びっくり

と思ったら

父は違ってたり

連れ子だったり、と

図を書いて関係を整理する


さて本編

ローマ帝国初代皇帝

バーーン キラキラ

オクタウィウスの生涯を

描く


しかもそれは

友達や部下や敵の

書簡やら回顧録を書くことで

彼の人となりや生涯を

浮かび上がらせる手法だ


全部で三部あり


このように

第一部、とあると姿勢を正すような

重々しさがあって

好きだ

物語の中に入っていくのだ

という嬉しさに身震いする


ジョン・ウィリアムズの

美しく端正な文章を

一文も逃すまい!

心に刻みつけるのだ!

と気合いを

入れているつもりが

いつのまにか

空気を吸うように

サラサラと流れゆく文章を

読んでいる


ジョンのマジックだ


オクタウィウスの生涯を

読んでいるのに

それがジョン・ウィリアムズの生涯

に重なって思えるのは

「ストーナー」の時と同じだ


本文では泣かなかったが

訳者あとがきを読んでいるうち

どんどん涙が出てくる


遂に私のジョン・ウィリアムズを

読んでしまった…



2020. 9 初版発行

全米図書賞受賞