皆さま

こんばんはー!!


久しぶりのイタリアからの

メルマガです。


エネルギーの事、

パスタの茹で方の事、

既に存じ上げていました!!


本日は

そんな

話題、、、、





9月初めのことです。
イタリアの理論物理学者

ジョルジョ・パリージ教授が

Facebook上に

「パスタのゆで方」に関する
新説を述べたことで、

大きな反響を呼びおこしました。

パリージ教授は、

2021年、日本の真鍋淑朗氏
と共に

「原子から惑星のスケールまでの

物理システムの無秩序と

変動の相互作用の発見」

の業績で
ノーベル物理学賞を

受賞した方です。

パリージ教授、

飾らない人柄で、

マスコミにも気軽に登場して、

難しい科学の話を親しみやすい口調で
解説することで定評があります。


コロナ禍、ワクチン接種の必要性を

訴えるテレビスポットでも
活躍していて「お馴染み」の

顔になっています。

その、パリージ教授がなんと、
「パスタは、

沸騰したお湯で10分もゆでる必要はなし」

という「新説」を主張したのです。

パリージ教授によれば、

鍋にお湯が沸騰したら、

塩をいれ、パスタをいれてかき混ぜ、

沸騰したら、
「鍋の蓋」をして、

火を消す。

通常より1分多い時間、

蓋をしたままそのままにしておけば、

出来上がり、
というのです。


パリージ教授は、

この「新調理法」により、

ガスの消費は30%節約できて、

環境面でも、
二酸化炭素の排出量を

47%削減できるというのです。

これこそが、ウクライナ戦争下、

ロシアの天然ガスに
依存せず、省エネを進める上で

重要な対応策になるとしています。

ご周知のように、

イタリアではパスタのゆで方は

「国民的合意下の伝統的方法」があって、

これに正面から
疑問や異論を挟むことは、

私の知る限り先例が

ほとんどないという状態でした。


すなわち、お鍋に沢山のお湯を沸騰させ、

塩をいれ、

パスタを入れて、

パスタの種類により決められた
時間(通常8~11分程度)を、

沸騰したまま、蓋をせず、

茹でる!というものです。

イタリアといえばパスタ、

ISTATイタリア統計局によれば2021年、

イタリア人一人当たりのバスタ消費量は
平均25.3キロということですから、

確かに「パスタ」の「ゆで方」を

「変更」することで、

ガス消費量を
大幅に減らすことができるとすれば、

一概に「とんでもない」と

否定できません。

まして、「ノーベル
物理学賞」受賞者の発言となると、、、。


パスタのゆで方は、ともかく、

今、イタリアで最大の問題は、

光熱費高騰への対応です。


欧州市場の天然ガス価格

(オランダTTF)が、

ウクライナ戦争後、

上昇し、需要期の冬に向けて
ロシアからの供給懸念で高騰しています。
今日の新聞では、

2020年1月、つまりコロナ禍以前には

1メガワット時あたり

11.2ユーロだったものが、
この2022年9月12日は

同191ユーロ、

なんと17倍に達しているということです。

8月26日には、同346.5
ユーロと30倍のピークに達したということです。この数値をみると、

パリージ教授のかなり過剰な提案も、
少し納得できるというものです。

イタリアは日本と同様、

国内にエネルギ─資源がなく、

大半を輸入に頼っています。

原発は
ありませんので、

電力は、

代替エネルギーも一部ありますが、

主として、ロシア等からの天然ガスに
依存しています。

そのため、

特に電気代が驚異的に値上がりしています。


家庭も大変ですが、

特に企業や工場など大量の電力を

必要とするところでは、

昨年同時期と比べて
10倍もの電気代請求書を前に、

「工場を閉めるしかない」

と嘆く声もきこえてきます。

もちろん、

イタリア政府もEUも、

天然ガス高騰、

特に投機に対する対応措置や、

家庭や企業への
補助金など救助策を検討していますが、

同時に「省エネ大作戦」が始まっています。

暖房の時間帯や暖房温度の制限など

「常套手段」は政府が今、

詳細を詰めています。
電力使用についても、

ピークを避けるため、

洗濯機を回したりする時間帯を

調整・制約する案も
でています。

その他、

「学校の時間帯の短縮」を

唱える声もでてきました。

校舎や教室の暖房時間が短縮できると
いうのです。

これに対しては、

教師や生徒が早く帰宅すると、

各家庭での暖房時間が増えてしまい
逆効果ではないかという反論がありました。

また、コロナがほぼ収束し、

やっとこの9月から、イタリア中の
学校がコロナ禍以前の状態に戻り、

マスク無しでプレゼンスでの授業に

戻れたというのに、また
「生徒を家に戻す気か」と

怒っている人もいます。

国レベルの省エネ規制はもちろんですが、

こう光熱費が上昇すると、

ともかく「自衛」のための「節約」
を一人一人がどうするかが、

マスコミでも大きな話題です。

朝のテレビで識者が提案していて、

私もすぐに実行に移したことがあります。
たとえば、テレビは主電源を切らないと、

消費される「待機時消費電力」が

馬鹿にできないことは
以前から知っていましたが、

そのたびに、

大きなコンセントか抜くのは面倒で、

気になりながら、
ほっておいていました。


ところが、この番組で

「スイッチ付き電源タップを使えば、

気軽にスイッチオン・オフができるので、
ぜひお宅でも見直してください」と

いっていました。

ああそうか、と思って、

テレビのコンセント
を見ると、

スイッチなしのタップを使っていました。

他の部屋のスイッチ付き電源タップと交換して、
準備OKです。

簡単なことですが、

念願の課題が解決しました。

一方、やはりニュースで、

街中の人々に

「お宅では省エネどうしていますか」

「冬の暖房も制限されそう
ですが」とインタビューしていました。
すると、50歳代位の女性が

「おおげさなことは必要ないわよ、

厚いセーターを1、2枚着ればいいだけよ」
と言い放っているのをきいて、

なるほどと思いました。
実は、「腰まである厚い厚いセーター」が、

戸棚の奥に、長い間眠っていたことを

思い出したのです。
愛着はあるものの、

着ると「暑すぎて」この数年着る機会もなく、

処分すべきか、手入れもせずほっておいた
セーターです。

「いよいよ出番!」が来たのです。

黴臭くなっているそのセーターを

引っ張り出して、

近くのクリーニング屋さんに持っていきました。
これがあれば、例年より暖房温度が低くても、この冬何とかなりそうです。

                                                       

    (編集部) 
 



パスタの茹で方は、

私も試してみようと思います。



イタリアの個人のご家庭も

大変だけど、

会社や

工場は、

大変ですよね、、、


又、製品コスト値上がりですね、、、