先日、イタリアからのメルマガが届いていました。







 ★★  「ノート」  ★★


日本に一時帰省した後、ミラノに持って帰る日用品がいくつかあります。

今回は、ノートでした。

日本から「わざわざノート」を購入というと、何かこだわりのあるノートかと思われる
方がいらっしゃるかもしれません。
確かに、日本の文具屋さん、もう「文具」という言葉では収まり切れないほど、
ありとあらゆる種類の品々が置いてあって、ノートだけでも、これまたデザインや
タイプも、価格帯も異なる数えきれないほど競いあっています。



ところが、私が日本で「わざわざノート」をというのは、この類のノートではありません。
普通の「大学ノート」を購入してミラノに運んでくるのです。

サイズは「B5判」。日本であれば昔からどこにでもある、
あの「普通の大学ノート」です。




今回は、雑貨を買いに行ったホームセンターで、ノートも売っていたので、
何も考えずに、バーゲンになっていた5冊入りパックを買いましたが、今よく見ると
KOKUYOの「CAMPUS」と書いてあります。
これまでもよくこのタイプ使ってきましたが、さすがに、名称だけは「大学」ではなく
英語になっていることに初めて気が付いた次第です。



学生時代から使ってきた大学ノート。サイズも書き心地も慣れ親しんできていて
「空気」のような存在のノートです。


仕事でも、新しいプロジェクトごとに新しい大学ノートの表紙にタイトルを書くと
身が引き締まった思い出があります。
また、プライベートで何か新しい関心領域や深めたい分野ができた時、
あるいは旅行を企画するとき、そのために新しい大学ノートを一冊「新調」すると
目的に向けて行動を起こすという気構えができるような気がします。

とはいえ、日本にいる時は、何の変哲もない、どこにでも飽きるほどあるノートと
思っていたこの「大学ノート」ですが、90年代初め、ミラノに住むようになって近くの
文具屋さんに行ってノートを買おうとしたときです。
イタリアにはこのサイズの「普通のノート」はないことがわかりました。



脇道にそれますが、イタリアの文房具屋の実態を少し紹介したいと思います。
まず、文具屋さんというと大きく2種類に分かれます。

一つは、小学校の前や地元商店街にあり、児童用文房具などを主体に扱っている店。
大体が安価なおもちゃなどもショーウインドウには飾られています。
正直、こんなおもちゃ誰が買うのかと思うような品々が、ミラノの結構中心に近い
文房具屋でも売られています。もちろん大人が普通に家庭で使う文房具や近くの商店や
オフィスの人も、簡単な品々は求めていきます。
多くの店で少し立派な万年筆などがガラスケースの中に鎮座しています。

もう一つは、業務用のオフィス用品専門店。ここは一言でいうと「無味乾燥」で
「何の変哲もない」ファイルや会計帳簿とか、オフィス用品が並んでいます。

この二極化の構図は、少なくとも私の知る限り、30年たった今も、ほとんど変化が
ありません。この間、どちらの店内も、「旧態依然」のままで、一見する限り、売っている品々
にもほとんど変化がなく、かえって「レトロ」ともいえる雰囲気です。
街中の文房具屋の店内に入ると、大昔の小学生時代、小学校前にあった文房具屋と
相通じる感じを受けます。

日本の東急ハンズやロフトなどで1980年代に「開花」した多彩多品種の華やかな
「文房具グッズ」ブームは、イタリアには「到来」していません。
時々、文房具に対するイタリア人の「無関心さ」「無頓着」は何なのかと考えたり
してしまいます。


さて、本筋に戻しましょう。
ミラノに住むことになった時は、ノートや文房具などは「イタリアが本場だから」と
思って、現地購入を楽しみにしてきました。
ところが、近くの文房具屋に行って「普通のノート」を買おうと思って驚きました。
まず、サイズです。
こちらはノートは基本的にはA4判、あるいはその半分のA5判の2種類です。
日本の大学ノートの基本サイズ、B5判はまずありません。

それと表紙のデザインと作りです。
A5判は、表紙が赤や緑など無地のものもありますが、大半は児童用ということで、
表紙に「子供用」の絵が描かれているものです。
その絵も、女の子向きと男の子向きとはっきりわかる、これが芸術の国イタリアかと
首をかしげてしまうような、何の創造性もオリジナリティも感じられない表紙です。
ノートで情操教育や芸術教育をしようという発想のないことだけは、確認のできる
品々です。
そして、つくりも、なんだか柔らかくて腰がなくて、日本の大学ノートで慣れている
「確かさ」があまり感じられません。

A4判は、一方、中学生以上の学生が使うようで、これは表紙のデザインもおとなしくて
無地も多くそれ自体は問題ありません。ただし、かなり厚いタイプのノートしかありません。
イタリアの学生たちはすごく大きなリュックにA4判の教科書とA4判のノート類を
しょっていくのでこの種のノートもいいのでしょう。
イタリアは基本的にA4が書類のベースで、ファイル類もA4が多いので、ノートも
A4判というのは合理的な理由なのだと思います。

ただ、私にはA4判ノートは大きすぎて、また厚いタイプしかないので、場所はとるし、
持ち運びにも不向きです。

もちろん、これら以外にも少し凝って立派そうなつくりのノートもありますが、
重かったり、とんでもなく高価であったりと、普段用にはマッチしません。

当初は、それでも、ミラノ市内の文房具屋を何軒もまわってみたのですが、
結論は、ノートについては、どの店もほぼ同じ品揃えという確認でした。

ということで、私も、「郷に入れば郷に入る」ということで、
当初は、文房具屋で売っているA4判ノートを使ってみたり、子供用のA5判を
試みたりしてみました。

しかし、サイズや厚み、使い勝手がやはり、、、ということで、
普段使うノートは日本で大学ノートを購入という、現在の形になった次第です。

ただ驚いたことに、この「ノート不毛地域」ともいえるイタリアで、
10年数年位前でしょうか、今、日本でもイタリア製人気商品として
知られる「Moleskine モレスキン」の手帳・ノート類が登場してきました。
ハードカバーで高品質、立派なものです。
これも、イタリアでこの分野があまりにもないがしろにされていたことの
裏返し現象といえるのかもしれません。

私も「モレスキン」は作りがしっかりしていてデザインも好きですが、価格も高く、
大判は重いので、小型サイズのものを用途別にいくつか使う程度です。

でも普段気軽にあれこれ書き綴るには、やはり日本の「B5判の大学ノート」は
欠かせられません。今後もこれだけは定期的に日本から運ぶことになりそうです。

                               (編集部)





私も、紙ものはやっぱり日本だな〜、

と言う方に一票です。

高いですし、、、


デザインの大人可愛いのはなかなか見つけにくいですし、見つけたら貴重ですねー。


日本は、素晴らしい❗️


です。



さて、今夜は、

ライブ配信も予定しています、

が、観れるのは、ご招待送った方のみですが、、


【からだ】

についてのイベント開催です。


とても素敵な内容です。


お楽しみに。





感動、まだ、覚めず(笑)