★★長文です★★
久しぶりにお母さんと電話をしていて、以前飼っていた【パグ犬タラちゃん】の思い出話になりました。

今日は久々に2年前に書いた記事を読み直しながら、、、(^^)
以下にある文章を、いつも朗読いただいてる東優夏さんに読んでいただきながら、自分で作曲したピアノ音楽をつけて。
ペットを飼っている方や、飼っていた方に届けられたらいいなぁ、、と最近考えています(*^_^*)どうかなぁ、、♬
ペットは家族。
本当にたくさんのことを与えてくれますね✨
ちなみに、、私のいまのペットはクサガメの【オカメ】です。笑
~~~過去記事より~~~~
ちょっと長い話。
先日、家族のように可愛いがっていた愛犬のタラちゃんが15歳の誕生日を迎える直前に息を引き取りました。
10歳生きたら御長寿と言われる犬種、パグ犬で、14歳になっても元気なタラちゃんは病院や美容院、散歩道の至る所で「元気だね~」とみんなに声をかけられるほど。
老犬になっても生き生きとしてました。
タラちゃんは家族の一員で、家に帰るといつも振り切れないばかりの尻尾を振って、みんなを歓迎してくれていました。
時にはワガママを言い家族を困らせることもあったけれど、可愛らしさが癒しとなり、タラちゃんを飼い始めてからの家はいつも笑いで溢れていました。
小学生の頃からいつもそばにいて、思えば私の人生の半分以上を一緒に過ごしてきたタラちゃん。
「タラちゃんが待ってるから早く家に帰ろう」
「タラちゃんがゴハン欲しいって!」
「タラちゃんもう散歩いったの?」
そんな会話が当たり前のように毎日交わされていました。
私が東京に出てからも、家の中がさみしくならないように、両親をいつも癒やしてくれていました。
タラちゃんも14歳になり、数年前からだんだんと体力も落ちていたけど、あと少しで15歳だねと話していた今年のお正月。
今年は久しぶりにお兄ちゃんも実家に帰省し、家族四人とタラちゃん、久しぶりにみんなでお正月を迎えられました。タラちゃんもそばで寝ながら、一緒に家族団欒を楽しみました。
しかし、新年明けて数日後。
急にタラちゃんの息が荒くなりはじめました。ご飯も食べなくなりました。水も飲まなくなりました。
私もまだ東京に戻る前だったので、お母さんと一緒にタクシーで病院に連れて行きました。
いつもタラちゃんを観てくれている、やさしい獣医さん。丁寧に色々みてくれ、特に悪い所はないけれど、点滴と注射を念の為うってくれ、3日分のお薬をくれました。
ケーキでもおやつでもいいから、食べたがるものは何でもいいので食べさせてあげてください、と。
今思えば、獣医さんにはタラちゃんが残りわすがないのちであること、分かってたんだと思う。薬だって、たった3日分。
老犬で体力もないし、寿命上、できる事には限りがある。
医療的にできる精一杯のことをして、「悪いところはないですよ」と笑顔で安心させてくれました。
好きなものを好きなように食べさせてあげて、というのも、獣医さんなりの最後の思いやりだったのだと、後になって分かりました。
点滴のせいかタラちゃんも病院の後は調子が戻り、鶏肉やパンを美味しそうに手から食べてくれました。
病院に連れてってくれてありがとう、と言うように、私の近くに寄ってきて、最近ではもう振らなくなっていた尻尾を、ゆらゆらと力なく振ってくれました。
タラちゃんの元気な様子をみれて私もひとまず安心し、また帰ってくるからね、と東京に戻りました。
タラちゃんの様子をお母さんからまめに聞いて、元気な様子にほっとひと息つく一方で、なんだか落ち着きませんでした。
タラちゃんとお別れした2日後の早朝。
お母さんからメールが入っていました。
「タラちゃんが今朝天国に旅立ちました」
すぐ電話をすると、お母さんが穏やかな声で言いました。
「タラちゃん、死んだ。」
死んだ、という言葉の響きがこんなに聞きなれない言葉だなんて。実感を伴わない電話越しの言葉でした。
急いでできる限りの予定を調整し、岡山行きの新幹線に乗りました。
新幹線の中で色々なこと思い巡らしていたら、気付いたら実家の前に到着してました。どうやってここまで来たのかあんまり思い出せませんでした。玄関のドアが、 重かった。
ゆっくり息をしてから、家に入りました。
玄関先のいつもの場所で、タラちゃんが寝てました。
死んでいるなんて信じられないくらい、いつもと同じ寝床で毛布をかぶって寝ていました。
でもいくら呼びかけても、「タラちゃん」はそこにいませんでした。
タラちゃんの形をした、抜け殻でした。つめたくなった、魂のない肉体でした。
死とは、こういうことなんだ。
タラちゃんは自分の最期を、お母さんとお父さんの2人の目の前で迎えました。だんだん呼吸ができなくなり、もがきました。
どんなに苦しかっだろう。
ついさっきまで2人の前で美味しそうに鶏肉を食べていたタラちゃん。突然でした。
息ができない苦しい時間が数分間続き、目の前で見守るお母さんお父さんの必死の呼びかけ声も甲斐なく、
タラちゃんの呼吸が止まって目を閉じました。
一分一分が、とてつもなく長く感じた時間でした。
もう終わったと思った。
死んでしまったと思った。
その時でした。
あきらめかけたその瞬間、
タラちゃんの尻尾がピンと真っ直ぐ伸びて、
ビー玉みたいな大きな目で、これでもか、というくらい思い切り尻尾を振りました。
玄関先で家族の帰りを待って出迎えてくれてた、あの尻尾。
今までお世話してくれてありがとうって言ってくれてるような、嬉しさでいっぱいの尻尾。
老犬になってからは尻尾を振る事もほとんどなかったのに。
苦しくて、尻尾を振る力なんか残ってないはずなのに。
もう頑張らなくても、十分色んな事は伝わってるのに。
言葉が話せないタラちゃんなりの、私達へのありがとうの最期のメッセージだったのかな。
しばらく尻尾を振った後、尻尾がふっと下がり、その瞬間タラちゃんは天国にいきました。
父さんがすぐに抱き上げると、まんまるの目をしていて、本当に穏やかな可愛い表情をして亡くなっていました。
死んでしまったのが信じられないくらい穏やかな表情でした。
私は最期の瞬間にはいてあげられなかったけれど、両親から最期の様子を聞き、その場に居合わせたかのように、様々な状況を感じ取ることができました。
タラちゃんの尻尾。
いつもの元気な尻尾。
後日家族みんなでお見送りして、タラちゃんは雲になりました。
14歳と11ヶ月、人間でいえば中学生。
私にとっては可愛い弟のような存在でした。
本来なら介護犬になっても不思議でない年齢でも、家族に迷惑ひとつかけることもなく、トイレも最期の日まできちんと場所まで行ってすませてました。大きな病気もありませんでした。寝たきりにもならず、ちゃんと四本足で歩いてました。
タラちゃんは、100点満点の犬。
本当に、楽しませてくれました。
亡くなっても、何だか近くにいるきがします。
私達の家族になってくれて、
ありがとう、タラちゃん✨
