日経新聞拾い読み⑦…6/25(火)歴史的円安と日本経済① 岡崎哲二 明治学院大学教授 | $マーケット¥はカタリスト!      投資脳を育てよう!

日経新聞拾い読み⑦…6/25(火)歴史的円安と日本経済① 岡崎哲二 明治学院大学教授

まずは、下バナークリックお願いいたします。
    ↓


にほんブログ村

 

デマークのチャート分析テクニック デマークのチャート分析テクニック

 

Amazon

 

6/25(火)日経新聞朝刊 経済教室頁より

 

歴史的円安と日本経済① 過去の「成功体験」見直す時 岡崎哲二 明治学院大学教授

 

表題の寄稿がありましたので、その要約とわたくし的視点を交えて解説してみます。

 

以前ご紹介した「日本株の歴史的大相場が始まった! 武者陵司著」では、日本の経済発展とドル円の為替について多くの関連性が認められることを知りました。中でも、地政学的リスク分散のため、日本の国力を高める場合には「円安」に、逆に、国力を削ぐ場合には「円高」に操作的に誘導させてきた歴史がある、ということでした。

 

まさに、日本経済の歴史はそのような動きで発展衰退を繰り返してきています。

 

では、岡崎教授の主張はどうでしょうか?

 

「124年の期間に大幅な円安が3回生じたことがわかる。(19)30年代、40年代、そして2010年代以降だ。本稿では10年代から直近までの円安の意味を、20世紀初め以来の歴史的視点で、1930年代、40年代の円安と比較しつつ考える。

 

1897年に日本は金本位制を採用した。…1円と1ドルに対応する金の量を基準に、日米間の為替平価は1ドル2.006円となった。1910年代まで為替レートが一定の水準を保っているのは、この間、両国がこの平価で金本位制を維持したことによる。

 

第一次世界大戦期(1931年)、日米を含む主要国は金本位制を停止し、…金本位制離脱(引用者注…変動相場が可能となった)はマクロ経済政策の自由度を広げ、公債発行による財政支出の拡大と金融緩和を組み合わせた、いわゆる『高橋(是清)財政』(引用者注…ヘリコプターバラマキ金融緩和政策の走り)」が展開された。

 

為替レートは、(19)33年にはドル建てで旧平価より50%近く安い1ドル=3.88円となった。この間に景気回復が進み、30~33年に実質国民総生産(GNP)は15%増えた。

 

…41年7月、米国が日本の在米資産を凍結し、日米間の為替取引が停止した。(引用者注…為替取引レート中断)

 

通常の為替取引が再開したのは戦後の(19)49年4月だった。その時の為替レートは1ドル=360円であり、円の対ドル価値は90分の1(引用者注…1933時の3.88÷360)に切り下げられた。(引用者注…為替水準だけから判断すると、米ドルから見た円のインフレが90倍であったことを示す。簡単に言えば、90倍のハイパーインフレを戦後経験したことになる。)なので、現在の160円水準は、360円水準からして約45%のデフレ状態になる)

 

日本の卸売物価は33年から49年までの期間に約250倍と一方で同じ期間における米国の生産者物価の上昇は2倍程度にとどまった。(引用者注…250÷2=125で、為替の倍数360円/ドル÷3.88円/ドル=90に近くなるので、1ドル360円というのは整合性がある)

 

1ドル=360円の固定為替レートの下で日本経済復興を完了し、さらに高度経済成長を実現した。

 

…前述のように円切り下げは既存の日米間の物価の大きなアンバランスを調整する意味を持った。…49年に貿易財産業の全就業者に対する比率は73%に達した。…60年代初めまで日本経済は「無制限的労働力供給」の状態にあった。

 

                                            引用ココまで。

 

 

以上のような概論でしたが、一つ抜け落ちていたのが「円安が経済成長をもたらしたという視点」だったと思います。

 

確かに、労働力の配分が輸出産業にかかわる担い手として十分な数があったことで、輸出産業が繁栄したために経済発展を遂げたという論調は正しいのですが、円安が、輸出品の増大に寄与したという、今では当たり前の経済原理が示されていなかったように思いました。

 

で、締めくくりとして、「労働力需給と産業構造が過去とは異なる」点で、この度の円安を異質なものとてとらえられていましたが、武者氏が言うように、「この度の円安が、逆に労働力需要と産業構造を転換していく原動力となる」と考えると、今回の円安(2010年から始まった円安)もやはり、日本経済の再発展(シン高度経済成長?)ののろしになる!と、私には思えてならない。

 

6/25(火) 本日のポートフォリオと含み損益

本日、4004レゾナックを100株(3410円)追加…

 

4004レゾナック      取得単価   3,638円

 

          株数          1,200株 

          本日の価格     3,411

                      本日までの損益  -271,870円

 

 

9504中国電力 取得単価      1,195円

          株数            900株 

          本日の価格      1,084円

          本日までの損益  -117,000円

 

総投資額          5,457,670円

 

トータル含み損益      -388,870円

 

2024.6月1日~6月25日 本日までの

確定損益(税抜き)のスクリーンショット

 

 

※ご注意

上記銘柄は投資をお勧めするためのものではなく、あくまでわたくしの備忘録ですが、現実味のある数字を公開するのも、読者様の興味を引くところだと思いますので、今後随時更新するつもりです。

 

投資はすべて自己責任。そこには非常に重い責任があります。株価はお金の増減に直接影響し、その増減が及ぼす感情の波には人の命をも脅かす恐ろしいものがあります。そういう意味でも、自己責任というのは非常に重いものがあります。安易に考えることなく、十分にご自分でご研究のうえ、投資行動をお願いいたします。いずれの結果になろうとも、すべて己が原因の「因果応報」の結果をもたらしますことを十分認識してください。