便秘は無常皆んな詰まつてゐるのさ
誰もが苦しむさう絶え間ない便意に
ただ右往左往してゐる
いつも通り厠前の廊下に
並ぶでゐるめしのあと
腹抱えて前かがみ
漏らしちやあゐまいかとふと訝る
出るふりしてゐるやうで
詰まりきってゐるんぢやあないか
自分自身の便意を
あたまとからだ丸で食い違ふ
排便する前の単に
率直な便意を頼つてゐたいと思ふ
でも出したのは尿
丸だしのおしりをいま
人差し指突き刺そうぜ
行く先は便詰まる場所
摘便師としていざ行かう
そつと立ち入るはじめての穴に
震へてふゆを覚える
逃れたくて足ばたつき
安心してゐた昨日に恥ぢ入る
摘便してゐるやうで
ろくに便でないんぢやあ厭だ
自己犠牲の振りして
指痛いとか、とんだかまとゝ
座薬いれる前の単に
直腸の便を探つてゐたいと思ふ
さう中身は空っぽ
悴むだ指でこそ出し遂げた結果が全て
孤独とは言ひ換へりやあ自由
黙つて次部屋へ行かう
硬便か軟便かなんて無意味
能書きはまう結構です
指か浣腸かさへも座薬さへも
出せればこそ意味が有る
固まった便がひとつ
だうせなら掘り出しきろうぜ
泥のよう流れ出さうと
掘りすゝめて行くまでさ
2枚目の手袋がひとつ
あっさりと破れてしまっても
大丈夫もう1枚下にはめているから
指も通れぬ程狭き道をゆけ