重い体に鞭打ちながら家事をこなし、仕事の引き継ぎも無事済ませた
２週間後
明日は入院となる日の夜
夫婦の寝室で私は夫に向かって言った。
それは、これから先
絶対譲れない私の思い
お願いがあるんだけど。
これから先、私にもしもの事があったとして
あなたもまだ若いから
色々あると思うけど
子供が高校を卒業するまで、再婚はしないで欲しい。
それだけは約束して下さい。
すると 夫は
… わかった。
そして
治したらいいし、多分大した事ないよ。
といったのです。
夫なりの励ましかもしれないかったけど
私としては
この２週間の体調の変化に良くない事しか頭に無かったので
そんな簡単に言うなよ💢
って思いしかなかったのでした。
熟睡出来ないまま朝を迎え
私は 不安を一杯抱えたまま
夫と病院に向かいました。
いよいよ入院
様々な手続きを終え、以前から予約していた個室に向かった私。
手術した後、痛みを堪えて大部屋にいるのは
精神的に無理だと思っていたので
これから２週間、この病室が私の居場所。
荷物を片付け、昼食を摂る頃には
夫は帰って行きました。
ぽつんと1人になると、不思議な感じがした。
1人
家事も子供の世話も仕事も
まして
夫の世話もなく
生まれて初めて1人で過ごす2週間
これも、二度とない時間かも知れない
でも、手術後にはまた戻ってくる事になるかも。
どちらにしても
自分だけを大事にこの２週間を過ごそう。
そんな事考えていた時でした。
コンコン
ボーっと病室のベッドに座っていると、
突然ノックがあって
男性が2人入ってきたのです。
誰？
❓❓❓
するとおもむろに2人で深々と頭をさげ
前に居た 初老で
優しそうな男性が口を開きました。
『この総合病院の院長の○○です。』
と挨拶
私はびっくり😥
この病院
大きな総合病院なのに
入院患者が入る度に院長が挨拶にくるの？
でもそれは私の早とちりでした。
『こちらは1か月前にみやびさんの検診を担当した医師の○○です。』
と 後ろの医師を紹介されたのです。
どーりで
どっかで見た顔だと思ったわ。
あの日、私を怒鳴りつけた人でした。
すると院長は
『医師の○○が、婦人科の医者なら一見して分かり、ましてや患者様ご自身で見つける事の出来るあの腫瘍を見落とす様な診察をした事。
院長として私自身も産婦人科の医師として、部下への指導不足だったと深く反省しております。改めてお詫びします。』
と、さっきより深々と頭を下げられたのです。
私、思わずベッドの上で正座してしまいました。
君からも。
と促され
診察した医師からも
『勉強不足でご不安をお掛けしました。大変申し訳ありません。』
と詫びが。
多分 彼は
人間ドックで来た中の1人の事など覚えていなかったに違いないのです。
ただ、多分相当院長から叱られたのでしょう
神妙な面持ちで詫びて頂きました。
わざわざ有難う御座います。
後はしっかり治療して頂ければ大丈夫です。
私はそれだけ言って、お帰り頂きました。
入院中も術後検診の時も
改めて二度と最初に診察した医師の顔を見る事はありませんでした。
まぁ、わかって頂けて良かった。
後はまな板の上の鯉。
私は腫瘍とさよならするだけ。
そう改めて心に刻んだのでした。
これから術前検査や
色々な処置が始まっていきます。
どうなりますか。
今日も有難うございました♪
またお付き合いください😀
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