救急や集中治療などの関連4学会が作成した、延命治療終了の判断に関する指針「生命維持治療の終了/差し控えに関するガイドライン」の案が公開されました。
医療者と本人や家族が話し合って方針を決める方法や、治療を終了する場合の緩和ケアの具体的な手順が盛り込まれています。日本集中治療医学会、日本救急医学会、日本循環器学会の3学会が2014年11月に策定した終末期医療に関する現行指針が、約11年ぶりに改定されます。今回の指針改定には、新たに日本緩和医療学会が加わりました。
現行指針は、2006年に人工呼吸器を取り外した射水市民病院の医師が書類送検され、不起訴になった事案などを受けて策定。終末期を「適切な治療を尽くしても救命の見込みがないと判断される時期」と定義し、本人や家族の意思を踏まえて延命治療の終了を選択できるとしていました。
だが救急や集中治療の現場では、容体の見通しが立たず終末期に当たるかどうかを判断できない患者も多く、活用しにくいとの指摘がありました。
改定案では終末期をあえて定義せず、人工呼吸器などを使った生命維持治療を始めない、または終了する際の判断手順を具体化。患者の価値観や希望を尊重し、本人を中心に家族や医療者が話し合って方針を決めることを明確にしました。また一度始めた治療をやめられないといった事態を避けるため、期限付きで治療を試すことを明記。治療を始めなかったり終了したりした際の、患者の苦痛を和らげる緩和ケアの方法や、家族支援の必要性に言及しました。
日本では薬物投与などで死期を早める「安楽死」は認められていません。