腹膜垂は虫垂を含め直腸を除く大腸全域にみられ、大腸漿膜下組織から連続し、腹腔に突出する小葉状の脂肪組織です。S状結腸や盲腸に多く存在します。通常、画像上は同定できませんが、周囲に炎症や大量の腹水が存在するときに確認することができます。

 腹膜垂炎には 原発性と続発性が存在します。前者は腹膜垂が捻転、梗塞などにより炎症を来すもので、後者は憩室炎や虫垂炎などの他疾患の炎症が腹膜垂に波及したものです。

 原発性が多いとされており、白血球数やCRPなどの炎症反応は正常か軽度上昇に留まります。

 腹膜垂炎は保存的加療で自然軽快しますが、急性虫垂炎や憩室炎と誤診され、外科的手術を含めた過剰な治療が行われることもあります。

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