皮膚筋炎
①全身症状として、発熱、全身倦怠感、易疲労感、食欲不振、体重減少など、
②筋症状として、緩徐に発症して進行する体幹、四肢近位筋群、頸筋、咽頭筋の筋力低下が多く、嚥下にかかわる筋力の低下は、誤嚥や窒息死の原因となる。進行例では筋萎縮を伴う。
②皮膚筋炎に特徴的な顔面皮膚症状は、ヘリオトロープ疹と呼ばれる上眼瞼の浮腫性かつ紫紅色の紅斑。手指の指節間関節や中手指節関節の背側には、ゴットロン丘疹と呼ばれる紫色の丘疹ないし紅斑を生じる。
これらの三大徴候の他に、V徴候やショール徴候と呼ばれる紫紅色斑や、手指皮膚の角化、一カ所の皮膚病変に、多彩な皮膚病変が混在するものを多形皮膚と呼ぶ。レイノー症状も約30%の症例に見られるが、強皮症のように皮膚潰瘍や手指壊疽に進行することは少ない。
間質性肺炎を伴うことがあり、生命予後を左右する。特に急速進行例には、そのまま進行して呼吸不全となって死に至る病型がある。