亜鉛欠乏症は、体内の亜鉛が不足することで、皮膚炎や口内炎、脱毛、発育障害、味覚・嗅覚障害などさまざまな症状を引き起こす病気です。亜鉛は体の中で作り出すことができず、飲食物から摂取しなければならない栄養素です。
亜鉛が不足する原因は次のようなものが挙げられます
- 亜鉛の摂取不足
- 亜鉛の吸収障害
- 亜鉛の必要量増加
- 亜鉛の排泄量増加
亜鉛欠乏症の診断は以下の条件により行われます
1. 亜鉛が不足することによる症状があること
2. 早朝空腹時の血清亜鉛値が80㎍/dL未満であること
3. その他の病気が否定できること
4. 亜鉛を補充すると症状が改善すること
治療は主に食事療法と薬物療法です。食事療法としては、カキや煮干し、レバーなど亜鉛を多く含む食べ物を積極的に摂取するよう食事指導が行われます。一方で、食事療法による亜鉛の補充のみでは亜鉛の不足が改善しない場合は、薬物療法として亜鉛製剤による亜鉛の補充が行われます。