『光る君へ、第5回』では、蜻蛉日記の作者・藤原道綱母が登場しました。蜻蛉日記は、高校の古文で習ったものの詳しい内容は知りませんでした。

 夫である藤原兼家の浮気に悩みながらも、夫との結婚生活や息子の成長を回想する日記です。日記の題名は、自分の身の上を「なほものはかなきを思へば、あるかなきかの心ちするかげろふの日記といふべし」と表現したことに由来します。

 蜻蛉日記は、上中下の3巻からなります。上巻は、藤原兼家との結婚から15年間の出来事を綴っています。兼家のもうひとりの妻である時姫(道長の母)との競争、夫に次々とできる妻妾について書いています。

 中巻と下巻は、その後の3年間の出来事を綴っています。日記の中には、藤原兼家や他の歌人との和歌の贈答や、唐崎祓・石山詣・長谷詣などの旅先での出来事などが描かれています。

 上流貴族との交際、さらに母の死による孤独、息子道綱の成長や結婚、兼家の旧妻である源兼忠女の娘を引き取った養女の結婚話とその破談についての記事があり、当時の貴族社会の風俗や文化を知ることができます。

 蜻蛉日記は、女流日記の先駆けとされ、『源氏物語』をはじめ、多くの後世の文学に多大な影響を与えました。

 

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