『翔ぶが如く』は、NHKで1990年1月から12月に放送された28作目の大河ドラマです。原作は司馬遼太郎の同名小説『翔ぶが如く』です。西田敏行が演じる西郷隆盛と鹿賀丈史が演じる大久保利通が主役でした。
原作は1970年代に執筆された、征韓論争から西南戦争までを描いた長編作品です(第2部「明治編」)。第1部「幕末編」は原作の挿話と、同じく幕末維新期を描いた司馬の『竜馬がゆく』『花神』などの長編小説などをもとに描かれました。最も印象に残っているのは、奄美大島で牢屋に入れられた吉之助と島妻・愛加那(石田えり)のことです。
西郷と大久保は、島津斉彬の庇護の下で頭角を現し、ある時は互いに手を取り合い、そしてある時は異なるやり方で薩摩藩を動かしていき、やがて2人の活躍は維新の大偉業を成し遂げるに至りました。2人は新政府参議にそろって就任しますが、禄を失った士族たちの存在が大きな問題でした。一方の大久保は、合理主義家として中央集権・富国強兵などの洋化政策を打ち出していきます。2人は、いわゆる「征韓論」をもって衝突します。やがて征韓論は白紙撤回され、2人は袂を分かちました。
時代のうねりは、2人を維新後最大の内乱・西南戦争へと駆り立てていきます。「西洋を自分の目で見たか、見なかったか」が2人の運命の分かれ道でした。