アドバンス・ケア・プランニング(advance care planning;ACP)という言葉を耳にする機会が増えました。ACPとは、将来起こりうる病状の変化に備えて、医療従事者が患者と家族とともに、患者の医療上の希望、生命維持治療に対する意向、医療に関する代理意思決定者の選定などを行うプロセスを指します。ACPを実施することにより患者の医療に関する満足度が向上し、家族の心理的負担や抑うつ、不安が改善することが明らかとなっています。
厚生労働省による「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」に、ACPの概念が盛り込まれ、医療・介護現場への普及の方向性が示されたことが、ACP普及の流れを押し進めました。患者の「価値観」「人生の目標」「治療や場所の選択」をどのようにくみ取るのかなどの問題に、多くの医療・介護職が新たな問題に直面しています。