心不全の種類や程度がさまざまなように、その症状も実に多様です。血液を送り出す能力が低下すると、「疲れやすい」「だるい」「動悸がする」などの症状が出ます。心臓のポンプ機能が低下すると肺に多くの血液がうっ滞し、血液のガス交換がうまくいかなくなります。この時の症状は、「息苦しい」という訴えになります。心不全の初期には、平地を歩く時にはなんともないが、坂道を上ったり、重いものを持ったりすると、息切れが激しくなります。心不全が進行してくると、あお向けになって寝るとセキが続いたり、息苦しく、体を少し起こすと楽になったりします。患者は、風邪をひいたのではないかと受診されます。さらに進むと、夜、突然、息苦しくなって目が覚め、起き上がっても回復にしばらく時間がかかるようになります。この時、しばしば、ぜんそくのようにヒュウヒュウ音がします。これは、すぐにも入院治療が必要な重篤な状態です。
治療は体内の余分な水分を取り除く「利尿剤」、心臓の働きを手助けする「ジギタリス剤」、心臓にかかる負担を軽くするアンギオテンシン変換酵素阻害剤などの「血管拡張剤」、長期的には心臓に障害を与えやすい神経やホルモンの作用を抑制する「ベータ遮断剤」などがあります。
*体調がよくなり、患者さんが病気は治ったと自分で判断し、薬の服用を中断して症状が悪化する場合があります。薬の変更は必ず主治医に相談してください。