日本臨床救急医学会は、「人生の最終段階にある傷病者の意思に沿った救急現場での心肺蘇生等のあり方に関する提言」を公表しました。救急隊が、心肺蘇生等を希望しない傷病者の意思を書面で確認したケースを想定した提言で、まず心肺蘇生等を開始し、かかりつけ医等から具体的指示を確認できれば、その指示に基づいて中止できるとしています。
 119 番通報によって出動した救急隊が、現場で初めて、傷病者が心肺蘇生等を希望していない旨の書面が提示される事例が発生しており、救急隊や消防本部が苦慮している例が増えています。心肺蘇生等を望まないのであれば、119 番通報に至らないのが理想です。
【心肺蘇生等を希望しない旨が示された場合の基本的な対応手順】
(1)救急現場に到着した救急隊は、心肺蘇生等を希望しない旨が医師の指示書等の書面で提示されたとしても、まずは心肺蘇生等を開始する。
(2)心肺蘇生等を継続しつつ、救急隊はかかりつけ医に直接連絡して心肺停止の状況等について報告し、医師の指示書等の記載内容と心肺蘇生等の中止の是非について確認する。かかりつけ医に連絡が取れない場合には、オンラインメディカルコントロールを担う医師を代役として指示を求める。この間においても心肺蘇生等の継続を優先する。
(3)救急隊は、心肺蘇生等の中止の具体的指示をかかりつけ医等から直接確認できれば、その指示に基づいて心肺蘇生等を中止する。
(4)これら一連の手順は、都道府県メディカルコントロール協議会等が地域の実情に合わせて修正した地域の活動プロトコールに則して行う。