近藤誠氏は、TBSの「中居正広の金曜日のスマたちへ」に出演し、また文藝春秋2014年11月号には「健康診断が私たちを不幸にする 『健康長寿』医者も薬も信じるな」という文章を寄稿され、大きな反響を呼んでいます。近藤氏には非常に熱心な信奉者がいることで知られ、発行部数が100万部を超えた本もあります。慶應を定年退職してから、近藤氏の言説は勢いを増し、より独自色を強めています。小学館から発行される「医者を見たら死に神と思え」という強烈な題名の漫画誌を監修されるそうです。
近藤氏の考えを一般の方が信じることによる不利益が多く報じられています。最近、実名であるいは匿名で、近藤氏の考えの誤りを指摘する医師が続々と出ています。近藤氏の批判は、抗がん剤、外科手術、緩和ケアなどのがん治療だけではなく、検診、高血圧、脂質異常症,予防接種など様々な方面に向けられています。世の中にはそれぞれの分野の専門家がたくさんいますが、ディオバンの論文捏造問題における高血圧学会の対応が悪く、いま高血圧学会は大きな批判にさらされています。
がん検診には、根拠が比較的明確なものからそうではないものまで、様々です。確かに胸部単純写真による肺がん検診では進行した症例が見つかることが多く、癌を発見しても、なかなか命を助けることが出来ません。しかし子宮頸がんの検診は、大腸がんの検診と並んで、がん検診の中でも科学的根拠が相対的に強い部類のものです。近藤氏の「がんもどき理論」に大きな疑問を感じます。
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