漢方の起源は中国にあります。飛鳥時代の頃に、仏教とともに大陸医方が伝来しました。奈良時代は遣唐使が活躍し、大陸医方の模倣時代です。鑑真は唐招提寺を創建し、戒壇を設置しました。鑑真は戒律の他、彫刻や薬草の造詣も深く、日本にこれらの知識も伝えました。また、悲田院を作り貧民救済にも積極的に取り組みました。平安時代に書かれた我が国最古の医学書は「医心方」です。
鎌倉~室町時代は、僧医が活躍しました。戦国時代~安土桃山時代は、中国医学の日本化がみられます。キリスト教・南蛮医術の伝来は、1543年ザビエルによってもたらされました。江戸初期は、東洋医術の勃興と西洋医学との共存の時代です。印刷術が広まり、鎖国の時代にはオランダの紅毛流外科が普及しました。