「マーベルズ」
“THE MARVELS”
(2023/アメリカ/ウォルト・ディズニー・ジャパン)
監督:ニア・ダコスタ
脚本:ニア・ダコスタ メーガン・マクドネル
エリッサ・カラシク
ブリー・ラーソン テヨナ・パリス イマン・ヴェラーニ
ゾウイ・アシュトン パク・ソジュン ゲイリー・ルイス
サミュエル・L・ジャクソン
おすすめ度…★★☆☆☆ 満足度…★★★☆☆
大ヒットした「アベンジャーズ」シリーズ以降、マーベルスタジオの作品は楽しみにしているし、できる限り公開直後にシネコンに向かう習慣になっていたので、今回も何とか上映期間に間に合いたい。
ただ今回の「マーベルズ」に関しては日本公開前の予告編でちょっとどうなんだろう?という感じはあって、予想通り公開後のレビューなどを見てもあまり芳しくない様子。
あるシネコンでは早々に字幕版の上映が打ち切られ吹替版のみとなり、自分の退院の時期にはタイムテーブルから消え、他のシネコンでも吹替版のみで一日一回の上映というスケジュールのみ。
そして唯一字幕版で上映継続のシネコンではレイトショーの最終上映回のみとなり、おそらくそのまま上映期間終了となりそうな予感。
というわけで、外国映画は原則字幕版でというこだわりもあるので、退院後の病み上がりではあるものの、思い切って週末のレイトショーに行くことに決めた。
そもそもマーベルスタジオが手掛ける一連のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)シリーズについては、あまりにも作品数が多岐にわたり、昨今は様々なキャラクターを主人公にしたテレビドラマシリーズも展開され、映画化作品だけでは追いきれなくなっている。
そうしたテレビシリーズは<Disney+>に加入していれば配信で観られるのだけれど、さすがにそこまでしてシリーズに執着していない。
「マーベルズ」に関しては先に公開された「キャプテン・マーベル」の続編というイメージでとらえていたものの、実際にはテレビシリーズの「ミズ・マーベル」から続くストーリーだった。
劇中でキャプテン・マーベルことキャロル・ダンヴァースとモニカ・ランボーとのちのミズ・マーベルとなるカマラ・カーンが、それぞれの能力を使うたびに時空を超えて入れ替わるという展開が続き混乱させる。
今年のアカデミー賞作品賞をとった「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」も自分にはまったく理解できない作品だったけれど、あの破天荒な展開よりはわかりやすいとはいえ、前後の作品との関連性も含めて「マーベルズ」は普通の観客を置き去りにしてしまっている。
もっともMCUシリーズそのものがサノスの指パッチンをきっかけに「アベンジャーズ/エンドゲーム」で一つの決着がついているので、その後のマルチバース展開に乗れない人はもうついていけないだろうなと思う。
それまではアイアンマンやキャプテン・アメリカといったわかりやすいキャラクターがいたけれど、現在の展開ではキャラクターが乱立するだけで軸となるものが見えてこないのもつらいか。
一方のDCコミックスをベースにした作品群は一時期の乱立時代を経て、DCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)シリーズとして整理され、バットマンやワンダーウーマンといったキャラクターを重視した作品が続いていてわかりやすくなっている。
キャプテン・マーベル役のブリー・ラーソンは相変わらず美しくてかっこいいので、今後の活躍も楽しみにしている。
それにしても年に一度あるかないかのレイトショーの最終上映での映画鑑賞はさすがに疲れた。
レビューになっているのか?これ?