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「マンハント」

 “追補/MANHUNT”(2017/中国)

 

 監督:ジョン・ウー

 原作:西村寿行

 脚本:ニップ・ワンフン ゴードン・チャン ジェームズ・ユエン

     江良至 ク・ゾイラム マリア・ウォン ソフィア・イェ

 

 チャン・ハンユー 福山雅治 チー・ウェイ 國村隼

 竹中直人 倉田保昭 斉藤工 アンジェスル・ウー

 桜庭ななみ 池内博之 矢島健一 田中圭 吉沢悠

 

 おすすめ度…★★☆☆☆ 満足度…★☆☆☆☆

 
 
オープニングがいきなり「演歌の花道」でなんだこれ?
そこで気づいたみなさん、正解です。
 
その先の展開は「キル・ビル」かと思いきや、今度は製薬会社の乱痴気パーティで「踊るマハラジャ」になって、あっという間に唖然茫然、戦意喪失、これこそ空前絶後のク○映画臭がプンプン。
 
まだましゃが出てこないからまあなんとか踏ん張れるでしょうが、いわゆる地雷を踏むってやつですね。
しかもその地雷がまさか<ジョン・ウー>という日がくるとは…。
 
別に福山雅治だからとか、久々のジョン・ウーだからとか、アクション映画が観たいとか、まったくそういうアプローチではなくて、単に桜庭ななみが出ているから観ておこうというスタンスでシネコンへ。
 
なんじゃこれ?
まあそうなるわな。
またしてもトンデモ映画にぶつかったか?
ガチの大阪ロケの中国映画だと思って観ていたら、広大な牧場の中の一軒家みたいなのも出てきたり、微妙な中国訛りの日本語とちぐはぐなアフレコで観ている方は混乱しまくり。
 
それでもジョン・ウーお得意のガンアクションだけは、これでもかこれでもかというくらいド派手に展開されるので、もうストーリーなんか途中からわけわからなくなってくる。
 
今回は大阪が舞台ということで現代が舞台でありながら、どこか昭和テイストが漂ってくるけれど、福山雅治の登場シーンだけはリアルましゃ。
 
ストーリーがもっとシンプルならまだ我慢できてけど、製薬会社が裏稼業でドーピング薬を製造していて、それをドヤ街から集めてきた就労者たちに実験しちゃうってダメでしょ。
 
さらに謎のヒットガールまで巻き込んで、いったい善悪の境がどこにあって、それぞれの立ち位置がどうなっているのかも混沌としていてますますワケわからん。
 
どうせならばハルクばりのパワーファイターになっちゃえばそれも面白かったのに、池内ハルク博之はいつもの感じでそこまで振り切れていないから最後はあっけない。
 
一応大阪の街をいろいろ切り取っているのに、ストーリーの導線がめちゃくちゃで、とりあえず空撮で大阪城映しておけばいいだろうってのが見え見えですね。
 
途中で新幹線で逃亡するシーンがあるわけですが、行き着いた先は北海道の牧場のような広大な敷地の中の一軒家。
そこに大阪から車を飛ばしてたどり着いちゃうわけですが、夜通し走っても無理でしょ?
 
そもそもリドリー・スコットが「ブラックレイン」で切り取った悲しい色やねん的な大阪の哀愁もなければ、関西弁が飛び交うこともなくただ大阪が舞台というだけ。
 
あれだけの派手なガンアクションシーンが、まさかの子守歌になりそうな瞬間もあって最後は疲労困憊です。
 
桜庭ななみ=桜庭奈奈美なんですね。
せめてもっと魅力的に撮ってあげて欲しかったな。
 
せっかく福山雅治との共演で国際デビューかと思いきや、まさかこてこての中国映画だったわけで、堀北真希引退後の所属事務所スウィートパワーの迷走はまだまだ続きそうです。
 
久々の★ひとつです。
ひとまずガンアクションを楽しみたい方はシネコンへ。
 
 ユナイテッドシネマ前橋 スクリーン8