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「キングスマン/ゴールデンサークル」

 “KINGSMAN:GOLDEN CIRCLE”(2017/イギリス)
 
 監督:マシュー・ヴォーン
 原作:マーク・ミラー デイヴ・ギボンズ
 脚本:ジェーン・ゴールドマン マシュー・ヴォーン
 
 コリン・ファース ジュリアン・ムーア タロン・エガートン
 マーク・ストロング ハル・ベリー ジェフ・ブリッジス
 ペドロ・パスカル エルトン・ジョン チャニング・テイタム
 
 おすすめ度…★★★☆☆ 満足度…★★☆☆☆
 
 
前作から3年ぶりの続編。
んーやっぱり駄目だなこのシリーズは。
 
マシュー・ヴォーンは「キック・アス」は好きなんですよ、続編もまあまあ見られたし。
でも「キングズマン」はあかん。
 
オープニングのド派手なカーチェイスは確かに面白いんだけど、ロジャー・ムーア時代の「007」シリーズならまだしも、現代にこれをやっちゃうとかえって大味に感じるというか、ほどよいアナログ感がちょっと鼻についてしまう。
 
何が違うんだろう?と考えると無駄に長いというか、中盤のダラダラ感がハンパなくて、もっとすっきり痛快なアクション映画にできたのではないか?と思う。
 
ジュリアン・ムーア率いるゴールデンサークルの陰謀でキングスマンのアジトがテーラーもろとも破壊されてしまい、アメリカの同盟組織ステイツマンに助けを求めるという流れは「アベンジャーズ」シリーズで壊滅的なダメージを受けた展開を思い出す。
 
アメリカに渡ってからそこで保護されていた記憶喪失のハリーの復活を経て大逆襲に転じるというストーリーもあまりひねりがない上に、ひたすら派手なだけでどうにも大味感が抜けない。
 
上映時間が140分と今回も長めで、「キック・アス」が120分程度だったことを考えると自分があのノリについていける限界はそのあたりだったのかなと思う。
 
もちろん「キック・アス」にはクロエ・グレース・モレッツという魅力的なキャラクターが存在するのも大きいけれど、少女がド派手に敵をやっつけるのとおっさんたちが好き放題にぶっ壊すのとでは痛快さも違うし…。
 
そもそも「007」シリーズがダニエル・クレイグになってリアルアクション路線に舵を切っているので、どうしてもあちらの方がかっこいいと思うし、英国スパイ映画のイメージもだいぶ変わってきているのかなと。
 
とはいえ、シネコンのスクリーンで楽しむには十分な作品ではあるので、とにかくド派手なアクションを楽しみたい方には最高の一本なんでしょうね。
 
それにしても最近のジュリアン・ムーアは振り幅がすごいですね。
「アリスのままで」「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」と感動作が続いて今度はダメな部下をミンチにしちゃうんですから。
 
80年代のハリウッド映画の顔だったジェフ・ブリッジスが楽しそうで何より。
イメージチェンジしたハル・ベリーもかっこいいし、まさかのエルトン・ジョンのぶっ壊れ具合も楽しい。
「ローガン・ラッキー」に続いてのチャニング・テイタムも楽しみにしていたら、最後まで寝てるだけかよ!もご愛嬌か。
 
今回の事実上の主人公役ダロン・エガートンについては、前作の記憶がほとんど残っていないというか、どうも自分好みのキャラクターではなさそう。
 
そしてコリン・ファースはさすがというかどの作品を見ても印象に残る名優になりました。
 
この先の続編も期待しないと言いながら観ちゃうんだろうな。
 
  ユナイテッドシネマ前橋スクリーン9