“THE GRAND BUDAPEST HOTEL”(2013/英・独)
監督:ウェス・アンダーソン
原案:ウェス・アンダーソン
脚本:ウェス・アンダーソン
レイフ・ファインズ F・マーレイ・エイブラハム ジュード・ロウ
エドワード・ノートン シアーシャ・ローナン ウィレム・デフォー
ジェフ・ゴールドブラム ビル・マーレイ トニー・レヴォロリ

映像の構成もそうなっているけれど、上質なエンターテインメント小説を読んでいるかのような味わい。
そして活字を目で追うように登場人物たちが交わす会話を楽しむ作品で、日本語吹き替え版に慣れている人には膨大な台詞を字幕で読むだけで大変なのかな。
列車の中でのハラハラシーンはまるで「007/危機一発(ロシアより愛をこめて)」を思い出させるし、殺し屋を演じるウィレム・デフォーは「ストリート・オブ・ファイアー」のレイヴェン並みの不気味さでにやりとさせられる。
エドワード・ノートン、ジェフ・ゴールドブラム、ジュード・ロウ、ビル・マーレイ、ハーヴェイ・カイテル…一癖も二癖もある名優たちが惜しげもなく次から次へと登場する
きっとほとんどの観客が終始クスクスにやにやしながらスクリーンに釘付けになっていたと思う。
その中でも物語の語り部でもあるゼロの生い立ちにほろりとさせられたり、彼とケーキ屋の娘アガサの恋の行方にドキドキしたり、エンターテインメントの要素がこれでもかというくらい綿密に織り込まれています。
そして心地よいバラライカの音色に合わせて踊るオジサンのキャラクターが楽しませてくれるエンドロールの最後まで無駄のない演出。
しかも上映時間が100分ちょうど。
最近では何でもかんでも長尺にすればいいと思っているハリウッドの大作がスクリーンを席巻しているけれど、80年代のウォルター・ヒルや最近でもリュック・ベッソンが手掛けるアクション映画は実にコンパクトに仕上げられていて上映時間を見るとホッとします。
この贅沢な時間をスクリーンでじっくり楽しむのが本当の映画の醍醐味だと思います。
2014.6.17 MOVIX伊勢崎 シアター11
おすすめ度…★★★★☆ 満足度…★★★★★