夫は、前から自分のお仕事の医療に関しては、とても真摯に誠実に取り組んでいました。
夫が横浜から帰ってきて、こちらの総合病院に勤務し始めた頃、私も友人・知人に宣伝?みたいに夫の診療科を紹介してました。
ある日の朝、友人から連絡があり、『今から友人を連れてあなたのご主人の診療を受診しに行くから、ご主人に連絡しておいてもらえないかしら?』
開業医じゃないし、総合病院なので、朝の診療前の忙しい時間に夫を呼び出すのは、憚られましたが、これからこちらで患者を増やしていかないといけないので、一応夫に連絡して、『私の友人がお友達を連れて診療受けに行ってくれるみたいよ』と言いました。
しばらくして、友人から電話があり『ご主人に私たちが行くこと言ってくれた?今、受付に来たら、診察の順番が午後になるって言われたのよ。すぐには診てくれないの?』
『いくら私の友人だからって、順番を飛ばすわけにはいかないわ。みんな早くから来て待ってくれてるから』と答えました。
友人は、わかってくれて、また予約を取って来てくれる事になりました。
その日、帰宅した夫にその話をして謝ったら、夫が『僕が、もし順番を飛ばして、自分の家族や友人や知人を先に診察するような医師だったら、そんな医師を信用できるのかな?良い医者だと思える?どんな患者も平等に診る医師が良い医者でしょ?』
そう言った夫を誇らしく、またちょっと惚れ直した瞬間でもありました。
まあ、実際は、家族なら後回しにするような人でしたけどね😆
『家族だって、普通に順番通りに診てよ。後回しにしないで!』と私は文句言いましたが(笑)
その友人ですが、それからもお友達ではいましたが、10才以上年上の女性でしたが、たぶん私が医師の妻だったから対等にお付き合いしてくれていたんだと思います。夫が亡くなってからは、なんとなく上から目線になったように感じて、今は疎遠になってます。