今日は11月13日(月)朝から不安定な天気です。朝は雨☂でしたが、日中は曇り☁。
11日(土)から急に寒くなりましたね。日中の最高気温が、それ以前は20℃を超えていたのに、11日(土)も12日(日)も15℃にしかなりません。
今日13日(月)も、12℃までしか上がらないようで、今後も20℃を超える日はなさそうです。このまま、冬に突入するのでしょうか?
大橋純子さんが去る9日(木)に食道がんで亡くなってしまいました😢
1950年(昭和25年)生まれの73歳。北海道の夕張市生まれで、藤女子短期大学卒で、中島みゆきさんの2年先輩になります。
小柄なのにスゴイパワフルな歌声で、大好きなシンガーの一人でした。
1974年にデビューし、代表曲は「たそがれマイ・ラブ」や「シルエット・ロマンス」などありますが、私が好きだったのは1979年の「ビューティフル・ミー」でした。
作詞は有名な山川啓介さんで、作曲は旦那さんの佐藤健さんですが、大橋純子さん自身を思わせる歌詞で、まだ、当時13歳だった私でさえ、心を強く打たれた記憶があります。
本当に残念です。悲しいです。心からご冥福をお祈りします。
さて本題。本日は去る8日(水)に見たもう一本の映画「今夜、ロマンス劇場で」のレビューを!こちらもGEOで借りてきました。
2018年公開の日本映画。主演・綾瀬はるかと坂口健太郎によるラブストーリー。公開から4か月後に死去された加藤剛さんの遺作でもあります。
監督は武内英樹で、映画『のだめカンタービレ』や『テルマエ・ロマエ』、そして『飛んで埼玉』など数多くのヒット作を生み出しています。
2022年、宝塚歌劇団・月組により舞台化されました。
〈あらすじ〉は次のとおり
【現代のシーン】 とある病院に長期入院中の老人牧野(加藤剛)がいました。さぼり癖のある看護師の吉川(石橋杏奈)が検温をし退出しようとすると、原稿用紙が落ちます。
それは昔、牧野が書いた映画の脚本でした。吉川に脚本の内容を聞かせてほしいとせがまれて、牧野は話し出すのでした。
【脚本の内容のシーン】
舞台は昭和35年。高度成長期真っただ中の日本。映画監督を夢見る青年・健司(坂口健太郎)が密かに想いを寄せていたのは、通い慣れた映画館・ロマンス劇場の映写室で見つけた古いモノクロ映画のお姫様・美雪(綾瀬はるか)。今は誰も観なくなったその映画を、毎日のように観ていた健司の前に、ある日奇跡が起きます。
映画の中の美雪が健司の前に突然飛び出してきたのです。
その日から2人の不思議な同居生活が始まります。モノクロの世界しか知らない美雪にカラフルな現実世界を案内する健司。
同じ時間を過ごす中で、2人は次第に惹かれあっていきます。
ある日、健司が助監督として勤める映画会社の社長が「若手にチャンスを与える」ということで、助監督に脚本を書くことが提案されます。
採用されると映画化されるということに健司は大喜びし、美雪とのことを脚本にしようと考えます。
健司の脚本が採用されることが決まり、その喜びを美雪に伝えます。そして、美雪にプロポーズし、プレゼントを渡そうとします。
しかし、美雪にはある秘密があったのです。それは現実世界に来るための代償で、人のぬくもりに触れると美雪は消えてしまうということでした。
そんな中、美雪は映画会社の社長令嬢・塔子(本田翼)が健司に想いを寄せていることを知ります。
好きな人に触れることができない美雪は、自分が健司にとってふさわしい相手ではないと思い、塔子に健司と一緒になって欲しいと頼むのです。
一方の健司は、美雪の秘密を知り脚本の結末を書けずにいました。
美雪は、健司の前から姿を消します。美雪が行く当てもなく一人ぼっちでいたところにロマンス劇場の支配人である本多(柄本明)が現れ、ロマンス劇場に住まわせてもらうことなります。
本多は健司に「彼女はここにいるけれど、お前には会わないと言っている」と伝えます。
しばらくして、健司は塔子に呼び出され、塔子が美雪から「健司を幸せにしてほしい」とお願いされていたことを聞かされます。
ただ、塔子は健司の脚本を読んでいて、健司の美雪に対する想いを知っていましたし、自分が入る隙はないと健司に伝えるのです。
健司は美雪の気持ちを知り涙し、塔子に頭を下げてその場を後に、ロマンス劇場に向かいます。
ロマンス劇場で再会する2人。健司は美雪と一緒にいたいという思いを伝えます。美雪は「その言葉だけで充分です」と微笑み、「最後に一度だけ、抱きしめてほしい」と言いました。
ここで【現代のシーン】に戻ります。
吉川は牧野の話を聞きながら泣いていました。吉川が「それでその女性は消えてしまったの?」と聞くと、牧野は「脚本はここで終わりだ」と答えます。
結局、脚本はできず映画化もできなかったのです。吉川は「続きを書いてほしい」とお願いします。
その時、病室のドアが開きます。吉川は「お孫さん来てくれましたね」と言い病室を後にします。そこに、美雪の姿がありました。
左手の薬指には、健司がプレゼントした指輪をつけていました。
つまり、「牧野は健司」だった!のです。
健司はロマンス劇場で、美雪に触れることが出来ませんでした。そして、触れることが出来なくても、美雪と一緒にいることを選んだのでした。
健司が車いすから椅子に座ろうとして転んでしまいますが、美雪は何も出来ません。健司は大丈夫だよと言って、椅子に座り、脚本の結末を書いてみることを、美雪に伝えます。そして、結末に関して健司は「最後に君が一番欲しいものをプレゼントするよ」と、美雪に言います。
ある日の夜、電話が鳴り急いで病院に向かう美雪。そこには酸素マスクを付けた健司の姿がありました。美雪は最後のわがままとして、「健司に触れてぬくもりを感じてみたい」と言います。そして、泣きながら健司を抱きしめます。健司も弱々しくはあるが、抱きしめる美雪の手をそっと握り返したのです。
翌日、病室で眠るようにベッドに横たわる健司を見つける吉川。
健司の命は尽き、美雪もまた現実世界から消えていました。
吉川は、テーブルに置かれた脚本を手に取ります。
【脚本の内容のシーン】
映画冒頭と同じモノクロの世界。モノクロの世界にいる健司の目線の先には、美雪の姿があります。周りには本多や塔子ど、周りの人たちもいます。
人波をかき分けて寄り添った健司は美雪の前で跪き、一本のバラを差し出します。
それはカラフルな世界から持ってきたものでした。
美雪がバラを手にした瞬間、モノクロの世界はカラフルな世界に一気に変化します。美雪が欲しかった色とりどりな世界を健司はプレゼントしたのです。
周囲が祝福する中、健司はそっと美雪にキスをし、2人は見つめ合って微笑みます。
それが健司の書いた脚本の結末だったのでした。
〈感想〉
自然と泣けてしまいました。丁寧に描かれた一途な恋の物語。
とても素敵な純愛映画でした。
レトロで懐かしく、映画愛に溢れた、ほっこりする内容で、オードリーヘップバーン出演作のようなロマンス映画。
現代と過去が交錯する場面、仮想と現実が混じるSF的要素、等々、見ている者に理解力が求められる映画ですが難しくはありません。
笑える場面もたくさんあって・・・
でも、最後は主人公の二人の演技に泣かされました。
綾瀬はるか演じるお姫様の美しさ、気品、気位の高さが秀逸!
改めて綾瀬はるかはすごい女優だ!と感じました。
また、健司の晩年を演じた加藤剛さんの哀愁漂う演技も素晴らしかった。
また、わきを固めるロマンス劇場の支配人の本多(柄本明)や、銀幕の大スター後藤(北村一輝)らの演技も見事でした。
切なく優しく懐かしく、愛にあふれていて、「これぞシネマ!」と言える、上質なロマンチック・ファンタジー。心が温かくなる名作でした。