「クリスマス・イブ」は、1983年12月に発売された山下達郎の曲である。
バロック音楽でよく聴かれる「コード進行」を用いて"クリスマス"というテーマに結びつけ、ヨハン・パッフェルベルの「カノン」を"間奏"に用いている。
私は、この曲を聴いて一人多重アカペラに、びっくりしたことを覚えている。車のカセットで何度も聞いた。(この年私は大学3年生だった)
当初、オリコンシングルチャートは最高位44位だったが、
1988年にJR東海「ホームタウン・エクスプレス(X'mas編)」のCMソングに使用されてから人気が急上昇。
1989年12月のオリコンシングルチャートで30週目のランクインで1位となった。
2020年にオリコンチャートに35年連続でトップ100入りしており、現在も記録を更新している。
榮倉奈々や広瀬すずら出演のプロモーションビデオも話題となった。
1988年に放映された「ホームタウン・エクスプレス(X'mas編)」が、
「クリスマス・イブ」を用いた最初のCM。
(この年私は就職して4年目だった)
新幹線から降りてくる恋人をホームで待つ女の子。主人公は当時15歳の深津絵里。
しかし、新幹線から降りてくる人混みが切れても彼の姿は見えない。
強がり涙ぐむ彼女の前に、ホームの柱の陰から恋人がムーンウォークをしながら現れて、じゃれ合う2人を描くというストーリー。
このCMは衝撃的で、多くの人が自分に重ねた幻想を抱いたに違いない。
その後、1989年~1992年に「クリスマス・エクスプレス」としてCMが展開される。
1989年の「クリスマス・エクスプレス」の第1作。主人公は当時17歳の牧瀬里穂。
クリスマス・イブに帰ってくる彼の到着時間に遅れまいと、駅の改札口まで走り、彼を見つけると柱の陰で待ち伏せるというストーリー。
このCMもよかった。待ち伏せする牧瀬里穂がとてもかわいかった。
1990年は髙橋理奈、1991年は溝渕美保(この年に私は結婚した)、1992年は吉本多香美が主人公であった。
このCMを最後にシリーズは休止😢となる。
2000年に8年ぶりに制作される。キャッチフレーズは「何世紀になっても会おうね」で、エキスプレスのロゴはそれに対応した「2XXX」。主人公に星野真里が起用された。
山下達郎自身が「間違いなく私の代名詞となるであろう一曲。自分の全作品中、詞・曲・編曲・演奏・歌唱・ミックス、すべての要素がバランスよく仕上がった数曲のひとつ」と言っている名曲である。
クリスマスはハッピーな日であり、お祭りとなる夜。
しかし、あえて、そこを逆手に取った切ない歌詞・・・。
毎年、クリスマスが近づくと、必ず街中に流れるこの曲。
この曲を聴くたびに、CMと当時の自分の思い出がリンクするのは、きっと私だけではないだろう・・・。