顧客満足という言葉を耳にしたことがあると思います。
作れば売れた時代から、モノあまり・作っても売れない時代へと変化した今は、会社優位から顧客優位と変わらなければ生き残ってはいけません。
企業はお客様に選ばれるためいろいろな施策を実施しています。
一般的に顧客満足を実現する要因には①商品力②サービスカ③価格力④ブランドカの大きく四つがあります。
自分が消費者になったつもりで考えてもらえば、状況によりこの優先順位は変化するものの重要なことは理解できるはずです。この四つの要因がしっかりとできていないとクレームに発展するということになります。
一般的にクレームの原因をあげると上位は次の四つになります。
①製品品質不良=商品の欠陥や不足、サイズや色が違うなどの問題。賞味
期限切れや破損、約束時間を守らないということもこれに当てはまります。
②接客態度のまずさ=無愛想だった、ものの言い方が横柄、態度・言葉遣い
がぞんざい、たらい回しにされたなど。
③社内ルールの押し付け=返品したいお客様に対して「当社ではレシートが
ない場合返品はできない」といった「駄目・無理・決まり・システム」などの会
社都合、ルールの押し付け。
④お客橡の勘違い・不注意=言った言わないの勘違いは、企業の説明の仕
方や配慮のなさから起こります。
クレームは、お客様からの問題提起です。
その企業の商品やサービスを信頼して永く利用する、優良顧客の四割近くが、実はその発端がクレームの応対方法にあったと回答しています。
自分の要求が100%受け入れてはもらえなくても、社員と企業が真摯(しんし)に要望を聞き、解決に向け努力してくれたことを評価します。
起こしてしまった事実にどう対応するかで、非難されるか、ファンになってもらえるかが決まります。
お客様からのクレームは年々増加、深刻化し、企業としても危機管理体制の一つとして専門の受付部門を設置しているところが急増しています。
消費者センターへ寄せられたクレームの件数は、1969年は5,000件程度だったものが2006年度は137,000件に跳ね上がっています。
その内容も大変複雑化し、企業として真摯に受けとめなければならないことなのか聞き流しても良いことなのか、見極めが難しくなっています。
クレームは組織にとっても担当者にとっても避けて通りたいことではありますが、視点を変えればお客様からの問題提起です。
見過ごした誤りや企業本位の仕事の進め方に警告を与えてくれるものだからです。
「クレームのない企業は成長しない」のであり、クレームは組織に対するメッセージであると理解してほしいです。
