耳鳴り☆ミミナリ(その②)(片耳日記) | 片耳日記 〜 Acoustic neuroma 〜

片耳日記 〜 Acoustic neuroma 〜

2017年の11月に聴神経腫瘍が見つかり、2018年の5月に摘出手術を受けました。現在は年1回の経過観察通院中。手術により右耳の聴力を喪失。
そんな”片耳生活”のアレコレをブログにしたためています。
試しにgoogleで、「片耳日記」と検索してみてください(^^)

耳鳴りについて前回の続きです。

この”耳鳴り問題”が表面化したのは、聴神経腫瘍が発覚した頃なので、もう5年以上になります。それ以前にも時々感じていたのかもしれませんが、原因がハッキリしたことで”意識の表面”に現れて来たのだと思います。

 

【はじめて読む方は、こちらからどうぞ】

 

耳鳴りのイメージ

耳鳴りの経験がない人にはイメージが浮かびにくいと思います。私もそうでした。耳”鳴り”というくらいだから何か”鳴る”ようなものだと思っていました。お寺の鐘が鳴るような「くわ〜ん」という感じでしょうか。自分が認知しているものは、もちろん全然違います。「サー」とか「ザー」という放送時間が終わった後のテレビ受像機に流れる砂嵐画面のアレに近い感じです。もっともお寺の鐘のような音だったら、まともに生きていられなかったと思いますが...(笑)
 

耳鳴りについて

耳鳴りに悩むようになると、どうにかしてそれを解消したいと思うのが人情です。私も例外なく、耳鳴りのメカニズムや治療法について、いろいろ調べてみました。
 
専門知識は無いので、大部アヤシイ点があると思いますが、自分としては次のように理解しました。耳鳴りは、(難しい理論はわかりませんが)従来は内耳の病気が原因として考えられていたのが、近年では中枢神経〜脳の働きが原因とされているようです。それまで不快に感じなかった音が、何かの原因で不快に感じるようになってしまったというのです。
 
人は耳で感知した音を大脳の聴覚を司る部分(聴覚野)で知覚します。そこには内耳の蝸牛と同じように、音の周波数に応じた処理を行う神経細胞が並んでいます。例えば蝸牛で、ある周波数(特定の高さの音)の聴力障害が生じると、その高さの音の情報が大脳の聴覚野に伝わらなくなります。そうすると、聴覚野にある、その高さの音を感じる細胞への入力がなくなります。本来ならあるはずの蝸牛からの入力情報がないのに勝手に暴走・刺激状態になってしまって、聞こえていないはずの音が聞こえる、つまり”耳鳴り”が発生するという理屈です。
 
(私の右耳の蝸牛からの信号は完全に途切れてしまっており、すべての高さの音が脳まで伝わっていない状態なので、当然耳鳴りが発生するのだろうなと、なんとなく理解しました。)
 
この聴覚野と脳の知覚のその他の知覚部分が何かの原因で同期すると、次は耳鳴りが気になりだし、それが記憶に残って、いらいらや不安といった気持ちを増幅させるという不快な悪循環が生まれるというのです。そして、その辺の理屈が最近の”耳鳴り治療法”につながっているそうなのです。
 
(づづく...。)