現在の私の状態ですが、何度かお話ししているように、右耳は完全に聴こえません。
片耳が全く聴こえない又はほとんど聴こえない状態を「一側性難聴」と言います。
NHKの朝の連続小説「半分、青い。」は同じ「一側性難聴」のヒロインのお話です。
一側性難聴の場合、もう片方の聴こえる耳の聴力が相当低い(50dB以上)場合以外は障害者として認定されません。
障害者福祉法第15条に定める「身体障害者手帳」の交付要件として、同法では具体的に別表により、次のように定められています。
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別表(第四条、第十五条、第十六条関係)
一 (省略)
二 次に掲げる聴覚又は平衡機能の障害で、永続するもの
1 両耳の聴力レベルがそれぞれ七〇デシベル以上のもの
2 一耳の聴力レベルが九〇デシベル以上、他耳の聴力レベルが五〇デシベル以上のもの
3 両耳による普通話声の最良の語音明瞭度が五〇パーセント以下のもの
4 平衡機能の著しい障害
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私の場合、関係する基準は上記二の2です(下線部)。
聴神経腫瘍はほとんどの場合(99%)、「前庭神経」と呼ばれるバランス感覚を脳に伝える2本の神経の鞘に腫瘍ができます。この原発部分は当然腫瘍とともに摘出されてしまいます。
そして、聴覚を伝える蝸牛神経は腫瘍がまだ小さくて巻き込まれ度?が低い場合は温存できる可能性が高いそうです。
私の場合は前にお話ししたように腫瘍がかなり大きくなってしまっていたので、手術前の説明でも聴覚が残るのは1割以下の確率と言われました。
一応、「解剖学的」にはつながった状態で残してもらったものの、手術中に行われるモニター(神経に電気的な刺激を与えて、ちゃんとつながっているか常時監視するもの)の波形が途中で途絶えてしまい、残念ながら聴力の温存はできなかった、と術後説明を受けました。
片耳が難聴になるという事は、たとえもう一方の耳が健聴であったとしても、「聴こえ」には大きく影響してきます。
なぜなら、両耳がキチンと機能していることによって、音がする方向や音源が移動する状態を認識したり、多くの音が入り交じっている中から必要な音(人の声等)を選り分けて、言葉の意味などを正確に認識することができるからです。
しかも、片耳だけ聴こえない状態の人は外見的には普通の健聴者と変わりません。
静かな場所や1対1で会話する場合では、普通にコミニケーションが取れたとしても、複数の人との集団での討議や騒がしい場所での会話、例えば、パーティや飲み会などで色んな方向から話しかけられると、よく聴き取れなかったり、音の方向感がわからなくなるので、ストレスを感じ疲れ切ってしまいます。このことで、精神的に病んでしまう人もいます。
これらをまとめると、
①片耳が聴こえないことで、音がどこから聴こえてくるのか、方向感覚がわからなくなる。
②音の全てが聴こえている片方の耳から入ってくるため、それぞれの音を聴きわけることが難しくなる。
③会議や集団での会話、騒がしい場所での会話が聴き取れない。
そうすると、
〇聴き返しが自然と多くなり、会話の相手に不快な印象を与えてしまう。
〇仕事上でのミスにつながる。
〇人の話を常に集中して聴かなくてはならないので、精神的に参ってしまう。
⇒ ストレスの原因になり、精神的に病んでしまう。
あなたは、こんな状態でも「とりあえず聴こえるからいいんじゃない」と思いますか?
普通の人と同じだと思いますか?
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