ちっとも片付かないリビングで
久しぶりに見つけたんで
久しぶりに聴いてみた
短い時間だが 産声を録音したのを埋め込んであるカードを
産院から贈られた
ビデオカメラは敢えて買わなかったし
着替えまでしてスタンバってた相方も
吸引のため たぶん切開もあったからだと思うが
立ち会いは中止になったんで
贈られてとても嬉しかった
久しぶりにボタンを押した
胸が締め付けられるような
とてもフツウではいられなくなる
分娩室が目の前に現れ
もう正確には思い出せない
初めて見た彼の顔と瞳を
もう一度見たいと思う気持ちと
このゴーヤやフウセンカズラを
母と一緒に眺めたことも
彼をあやしながら眺めたことも
いつか懐かしく思い出すのだろうという気持ちと
人は忘れることが出来るから素晴らしいのだけど
適度の距離を保つ方がうまくいく関係は確かにある
でも今の私は
多少の摩擦があっても一緒にいた方がいいのかも
と思ってしまう
たぶん一時的なもので間違っている
肉親だからうまくいかない ということも多々あるのだし
それでも
家族とか 家庭とか
今まで遠ざけていた言葉が少しずつわかってくる
既にある家族とか家庭とかに
私が介入する権利はない
これもいくらか間違っているけれども
他人が介入すべき家族や家庭だって多々あるのだから
私も思った
どうしてこんなかわいい子が
私の身体から生まれて来るんだろう
目が私に似ている と何人かの方が言って下さったけど
私にはそうは思えない
彼も言った
こんなかわいい子が
9ヶ月もおなかの中にいたってすごいねと
こんなかわいい子を
産んでくれてありがとうと
泣いていてもしばらく放置できるようになった私を
成長したねと母は誉めた でも
ひと月前の何倍も強く大きな声で泣かれると
私のことが嫌いなのかと思ったりするけど
ネイマールの息子さんのように
サッカーが好きになるだろうか
違うものを好きになるだろうか
今はおとなしく寝てくれてる
少しだけ頑張って台所に立とう