今年は電話来ないな~ついに忘れられたかな~と思ってたら

夕刊を取りに行ったら葉書が届いていた



4週間ごとに繰り返される地獄に

さすがに疲れた


この疲れと痛みに効く薬はないかな~と思ってたら

案外簡単に見つかった


「女」を捨てる


いろんなことがいっぺんに解消する特効薬

見つけた時は笑ってしまった



私の人生

もともとそういうもんだった


「女」をがんばると

必ず失敗した


やっとつかんだ「幸せ」らしきものは

ついこないだも 砂のようにこぼれていった

その砂が見えた 苦しかった


自分で手に入れた実感があるものといえば

学歴だけ

それも単に運が良かっただけ 要領が良かっただけ


学業で苦労しなくてよかった分

「女」の「幸せ」は与えられなかった



唯一

両親と 親戚筋には 申し訳ない という気持ちは残ったけど


きっとあきらめてくれるだろう しょうがない と


こう書いてくると

学業でも仕事でも成果を残せなかったくせに尚且つって

どうしようもないね 私



少しだけ時間を巻き戻せば

すべては元に戻るはずだから


私達の生活

もともとそういうもんだったんだから


彼も

わかってくれるだろうし


昨日みたいに

もう泣きたくないし

もう泣かせたくない



それに

私が見ていた夢は

私に都合の良いように演出されていて

皆に苦しさを押し付けて

私だけが楽をしていて


それでも

すべてが許されるような

幸せな光景だった

皆が笑って

私も笑って


すてきな夢を

どうもありがとう


とても楽しかった

どうもありがとう



お互い覚えやすい日を持ってるもんで

当日に電話し合うようになっていた伯母からの葉書には


私が生まれた日のことが書かれていた


「女の子だと聞いて嬉しかった」と


「とてもかわいくて元気をもらった」と


独身の伯母が

私を特別かわいがってくれていたことは

私が一番よくわかっている


「もし子どもができなかったらごめんね」


おそらく この台詞どおりになるだろう でも


この台詞を言う必要はない



こんな泣き方 もうしたくない

このままいけば 来月も 再来月も 来年の今日も

同じ泣き方をすることになるだろうし

その割には数日経てばけろっとして

同じことを繰り返す自分も馬鹿馬鹿しい


楽になりたい

楽になるには

頭を割るか

心臓を切るか

しかないと思ってたから

これの方法ならイケルと思ったけど


それでも

自分の意志で「女」を捨てるなんて


本当はしたくない


おっきな雪だるまの隣のちっこい私は

かわいかった


ほんの短い間 その人の隣にいた私も

かわいかった